会話のない親子がはまる「3つの落とし穴」 子どもがそっけないのは、思春期だから?

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夢を応援する、もし次々と夢が変わったとしても、子どもの夢を否定しないという姿勢が大切です。夢や希望は、将来にあるのではなく、目前の人に承認されることが希望なのです。まさに親子の会話において、重要なことは、認めてあげることなのです。承認とは「いいね!」であり、「ダメね!」ではないのです。

大人でもよくある「人の話を聞かない」という大問題

そして最後は「話を中断しない」です。人と話をするときは、よほどのことでないかぎり、話を中断してはいけないということです。よくあるケースでは、話がまだ終わっていないにもかかわらず、遮るようにして話をしてくる人がいます。

また、話をしている最中に、聞き手の注意を引く出来事(友人がやってきたり、電話があるなど)で、話が中断されることもありますね。これはやむをえないことなのですが、通常、話し手に一言断ってから、中断することを詫びて、用事が済んだら、先ほどは失礼しましたと謝罪し、話の続きを所望することが礼儀です。しかしそれをせずに、話が尻切れトンボで終わってしまい、話し手は、相手は自分の話を聞きたくはないのだなと思ってしまうこともあります。これが親子のコミュニケーションにおいて、実は頻繁に起こっているのです。

また話を中断せずとも、人の話を聞かず、別のことを考えていたり、次に自分が話すことを考えていたりすることがありますね。集中して自分の話を聞いていないことを、話し手は気づいています。私もそうしないよう気をつけていますが、このような対応をされると気分がよくないだけでなく、自分の話は適当に聞かれているのではないかと、その後の話をするのがバカバカしくなってしまいます。

子どもとの会話でも同様のことが起こりえます。子どもが一生懸命話をしているのに、親が上の空で聞いていたり、または別に注意が向いていて話を聞いていなかったりすると、子どもが小さいうちは、親が聞いてくれるまで何度も話をしてきますが、やがて中学生ともなると、話をしても適当にいなされていることを感じ、「もう話さない」という結果を生み出します。

コミュニケーションは簡単なようでいて、難しいものです。それは話し手と聞き手の立場が異なり、話しながら聞き手の気持ちになれないからでしょう。自分がしてもらいたいように相手にすればいいのですが、なかなかそうはいきません。しかし、ここでお話した「作用・反作用」「承認する」「話を中断しない」の3つを念頭に入れておけば、親子の関係にいい作用をもたらすことでしょう。コミュニケーションがうまくいっていないと感じる場合は、ぜひ、実践してみてください。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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