名鉄バスセンターにも、東名急行バス(名古屋から東京方面)、日急バス(名古屋から京都・大阪方面)、名鉄の高速バス(名古屋から中津川、飯田、びわ湖バレイなど)が乗り入れるようになり、旅へのいざないをかきたてていた。子ども時代、毎週のように見ていた大型バスターミナルが、東京では平成も末期にならないとできなかったことのほうが不思議である。
広島市中心部の「広島バスセンター」や九州一の繁華街、福岡・天神にある「西鉄天神高速バスターミナル」など、高速バス網が発達した地方都市でも、東京よりもかなり早く、規模の大きなバスターミナルが、空港や新幹線の駅と並んで地域の玄関的な役割を果たしていた。
そんな中で東京は、土地の制約のほか、ターミナルが東京、新宿、池袋、渋谷、品川の各駅周辺に分散していることもあり、ランドマークとなるようなバスターミナルが造られてこなかったと考えられる。
「バスターミナル東京八重洲」のこれから
さて、八重洲のバスターミナルは、東京ミッドタウン八重洲の地下に入っているように、ターミナル単独の整備というより、八重洲地区の大規模な再開発とセットとなっている。そんな背景もあり、ターミナルの整備はUR都市機構(都市再生機構)が担当するが、運営は新宿での経験がある京王電鉄バスが行う。
東京ミッドタウン八重洲の全面開業は2023年3月だが、前述したように1日1500便が発着可能というバスターミナルのフルオープンは6年先の2028年だ。
現時点では、まだまだこのあたりの認知度は低く、当分の間、初訪の利用者がバスターミナルを見つけるのは難儀しそうである。
また、これまでのバス停は地上だったため、首都高速道路の宝町ランプへの出入りに発着から1分もかからなかったが、地下2階から地上に上がる分、所要時間も少し伸びそうだ。なお、東京ミッドタウン八重洲には、オフィスのほか、外資の高級ホテル「ブルガリホテル東京」、区立小学校、認定こども園などが入居することになっており、全面開業時にはさらに注目を集めそうである。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら