開業当日の午後、実際にターミナルを訪れてみたが、まず目についたのは地下1階に新しくできたピカピカの飲食店だった。沖縄名物の「ポーたま(ポークたまごおにぎり)」の店は、午後2時を過ぎていても長蛇の列だったし、「立食い寿司 根室花まる」なども賑わいが遠くまで響いていた。
この一角に高速バスの案内所とチケットの自動販売機があり、乗り場は地下2階へとエスカレーターで降りていく。降りてみると、「かなり狭い」というのが第一印象だった。
まず、11番から16番まで、発着バースが6つしかない。しかも、そのうち、
また、1バースごとの乗客が並ぶスペースも狭く、座って待つスペースも18席と決して多くない。ここだけ見れば、“日本最大級”とはほど遠い状況である。このエリアに、小さいながらコンビニとトイレが設けられているのが何よりの救いで、手軽に飲み物や軽食を買って乗車できるようになったのは嬉しい。
しかし、もともと分散してわかりにくいバス停をわかりやすく集約するのが目的だったはずだが、東京駅から見て八重洲地下街のかなり奥の方にあり、しかも遠くからは見通せないため、初見でたどり着くのは難しそうだ。
実際にこの日、偶然バスターミナルで教え子の大学生に会ったのだが、「バスターミナルの入り口が探しづらく、なかなか見つからなかった」とこぼしていた。
すでに定着して久しい「バスタ新宿」
東京の大規模バスターミナルというと、2016年4月に開業した新宿高速バスターミナル「バスタ新宿」が思い起こされる。
東京駅周辺と並んで高速バスの発着が多い新宿駅周辺も、バスタ新宿の開業以前は乗り場が分散していて利用者には不便きわまりなかった。それがJR新宿駅南口の正面にバスタ新宿ができたことで一変した。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら