経済成長と環境の両立に「出生率低下」が重要な訳 ノーベル経済学賞候補とされる米大学教授が解説
環境汚染の端緒となった産業革命
産業革命は、人類が環境に憂慮すべき影響をもたらす発端となった。産業革命の初期以降、主要な工業都市では環境汚染がすさまじい勢いで進み、それが、私たちが今直面している気候危機につながった。
とくに、化石燃料の燃焼は大気中の温室効果ガスの濃度を上昇させ、地球温暖化を促進した。
これから数十年にわたってこのまま地球全体の気温が上がれば、環境は大きく変化し、さまざまな動植物が絶滅に追いやられ、地球上の生態系の複雑なバランスが崩れることが予想される。さらに、今後見込まれる海面上昇によって、何千万もの人が住みかを追われ、世界の食糧供給に影響が出て、甚大な経済的損害と苦難を引き起こすと考えられている。
こうした傾向は、環境規制と、太陽や風力のエネルギーの活用や、リサイクル、廃棄物の管理、汚水処理といった、環境を維持できる技術を徐々に導入することで、ある程度は緩和されてきたが、人類による地球の汚染は依然として警戒せざるをえない。


















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