東大生直伝「試験の点がすぐ上がる」納得の簡単技 問題を「客観的」に読めば、答えは自然に見える

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例えばこの問題。カッコ内に当てはまる適切な英文を①~④から選んでください。

Dr Berger is basing his new policy on the fact that( ).

① going home early is important
② safety in the city has decreased
③ the school has to save electricity
④ the students need protection

問題では、ご丁寧にfactに線が引かれていますね。「fact=事実」と、「opinion=意見」は、まるっきり別のものです。

事実は、誰の目から見ても明らかなデータのことです。それ自体には何の色もなく、ただの数字でしかないもののことを指します。これは客観的なもので、主観的なものではありません。

対して意見は、その事実から一歩進んで、問題と直接的に結びつき、「それを解決すれば問題が解決する!」というものです。こっちは主観的なもので、客観的ではありません。

当たり前だと思うかもしれませんが、これを混同してしまっている人は多いです。何か1つの事実を見て、それに勝手な解釈を加えた自分の意見を、さも「明らかにそういうデータがある」というように語ってしまう人が多い。逆に、相手の話を聞くときも、相手が事実として語っているのか意見として語っているのかがわからないと、思わぬ勘違いをしてしまって失敗することもあります。

2ちゃんねるの創設者の西村博之(ひろゆき)氏は、「それってあなたの感想ですよね」というセリフをある番組でコメントし、この言葉が若者の間で流行しました。この言葉のとおり、「感想」であるにもかかわらず「事実」と混同して話をしてしまう人が多いのです。

このことを理解すれば、この問題の答えも見えてきます。

「important」は事実ではない

まず、①は正解になりえません。①には「important=重要」と書いてありますが、これは事実ではありません。それこそ「これが重要だという事実がある」と言っている人がいたら、「それってあなたの感想ですよね」と返せるでしょう。

でも悲しいことですが、この問題を見て①が正解だと思ってしまう学生も少なくありません。そういう学生は、事実と意見の違いを理解できていないわけです。

何度も言いますが、事実は「客観的」でなければなりません。ひろゆき氏はこの発言の後、「なんか、そういうデータとかあるんですか」と言いました。「データ」は客観的で、「重要」は主観的というわけです。

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