「子どもは作らない」と決めて結婚した2人の本心 一度目の結婚の教訓をいかす人たちに学ぶこと

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「最初の結婚のことを思い返しました。転職に反対されたぐらいで離婚するのは無責任だったかもしれません。妻とはいえ他人なのだから自分とは感覚が違うのが当たり前、という前提に立たなくちゃいけないんですね」

内省モードになった順一さんは初めて気づいた。一度きりの人生で誰かを幸せにしたいのに、自分は結婚を2回も失敗し、社長としても周囲を喜ばせることはできなかった。サラリーマンとして出直しつつ、誰か1人ぐらいは幸せにしたい――。

必死の思いで婚活をして、あるお見合いパーティーで知り合ったのが広子さんだった。順一さんは一目惚れだったと明言する。

一目ぼれの中身とは…

「キレイなのに周囲に気遣いができて輝いて見えました。第一印象で(気持ちが)爆上がりでしたね。僕は見た目の好みはありません。タヌキ顔だろうがキツネ顔だろうが、話してみてキレイだと感じたら好きになります。あ、でも1つだけ条件がありました。くびれがあることです!」

「爆上がり」やら「くびれ」やらを楽しそうに連呼する順一さん、あまり懲りない性分のようだ。

ただし、広子さんのほうも異性との出会いから交際に至るまでの「軽さ」は似たり寄ったりである。24歳のときに結婚した相手は在日フランス人。なんと路上でナンパされたのがきっかけだったという。

「実家から勤め先の病院まで自転車通勤をしていました。いきなり呼び止められて、『一目惚れした』と言われました。最初は無視したのですが、通勤路を覚えられてしまって……。何度も声をかけられて付き合うことになりました」

広子さんは自信家を惹きつけやすい体質なのかもしれない。結婚した翌年には娘が生まれたが、起業を志していた夫との生活は安定しない。「女の子大好き」な彼の浮気は黙認していたが、経済的な逼迫には耐えきれなくなった。

「実家に戻らせてもらうために、父から出された条件が離婚でした。もともと外国人との結婚には反対でしたし、彼のお金遣いの荒さのせいで娘の私と孫が苦労していることに激怒していたようです」

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