「子どもは作らない」と決めて結婚した2人の本心 一度目の結婚の教訓をいかす人たちに学ぶこと

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「若い頃はいろんな女性と付き合ったけれど長続きはしませんでした。でも、28歳で結婚すると周りに言っていたんです。一人前になるには結婚が不可欠だと思っていたから。結婚相手には専業主婦でいてほしいと思っていて、実際に家庭的で女性らしいと感じた人と28歳のときに結婚しました」

外資系コンサルティング会社勤務だったという20代を振り返る順一さん。エネルギッシュで優秀だけど、当時は若くちょっと考えが浅かったのだろう。「家庭的」だと思った女性は母親と依存関係にあり、出産後も夫婦喧嘩の内容をすべて報告。順一さんはそのたびに義母から怒鳴り込まれていた。そして、起業を見据えて転職をするタイミングで不仲が決定的になった。

「1100万円ほどあった年収が下がるのは明らかで、『私たちの生活はどうなるの!』と言われました。でも、当時の僕は自信があったし、そんな風に反対されたくはありません。別れることになりました」

全財産を失ってしまうことに…

順一さんが31歳のときだ。妻は幼い娘とともに去り、順一さんは養育費を支払いながら転職と起業を実行。しかし、ビジネスパートナーの裏切りに遭って全財産を失ってしまう。

「そのときに助けてくれたのが当時付き合っていた彼女です。お金も貸してくれました。その恩もあって結婚したんです。本当は好きじゃなかったのかって? はい、その通りです!」

不必要なほど率直な順一さん。その本心は相手にも伝わってしまっていたはずだ。妊娠して子どもを産んでからは人が変わったように順一さんに憎しみをぶつけるようになったという。

「あるとき赤ん坊を連れて実家に帰ってしまい、子どもにろくに会わせてもくれなくなったのです。あまりにも理不尽な仕打ちに僕は体を壊してしまいました。別居しながら親権を争うつもりでしたが、父が他界したことをきっかけにして人生をやり直すことに。離婚が成立したのは48歳のときです」

妻子との二度にわたる別離、起業の失敗、裏切り、全財産の喪失、体調不良、父親の他界……。手痛い失敗やショッキングな出来事が続き、順一さんは1つの真実と向き合うことになる。

「自分は大した人間ではない。こうあってほしいと思うことが実現するとは限らない」である。

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