年金が老後足りるか心配な人に伝えたい基礎知識 生活費との兼ね合いや受給増やす法を知っておこう

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
公的年金を増やす方法例
ゆとりある老後と最低日常生活費で暮らす場合

 

先に述べましたが、老後の夫婦2人の最低日常生活費は月約22万円、ゆとりのある生活をするために必要な費用は、月約36万円です。そして、リタイア後30年にそういった生活をするとしましょう。

公的年金の平均受給額が月約22万円(夫:会社員、妻:専業主婦の場合)だとすると、最低日常生活費で暮らす場合は必要額0円。30年続けても毎月マイナスが発生しないため、余分に老後資金を準備する必要はありません。

ゆとりある老後生活を送りたいなら?

ただし、ゆとりある老後の生活を送りたい場合は、公的年金平均受給額が月約22万円(夫:会社員、妻:専業主婦の場合)だとすると、毎月14万円足りず、年間168万円程足りません。それが30年続くので、約5040万円を準備する必要があります。

老後は悠々自適、旅行に行ったり、クルマを買い替えたり、子どもの結婚資金も援助したりなど、そういったゆとりを持ちたければ、上記のように準備すべき老後資金は跳ね上がります。

見るだけでお金が貯まる 賢者のノート──1億円貯めたFPが教える 100%トクするお金の習慣
『見るだけでお金が貯まる賢者のノート──1億円貯めたFPが教える 100%トクするお金の習慣』(自由国民社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ですから、どういった生活をしたいのか考えて、おおよその必要額を具体的に計算しておく必要がありそうです。

ただ、大事なのは「お金」だけではありません。どんな老後(セカンドライフ)を過ごしたいのか、「健康」や「生きがい」なども含め、自分らしい生き方を考えることがなにより大切です。

つつましくも夫婦で過ごす時間を大切に考えるのか、現役中は忙しく、旅行などのレジャーに充てられる時間が無かったので、夫婦でアクティブに過ごしたいと考えるのか、でも大きく変わってきます。

今の年金制度の仕組み、マクロ経済スライド
水上 克朗 ファイナンシャルプランナー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みずかみ かつろう / Katsuro Mizukami

慶應義塾大学卒業後、大手金融機関に入社。会社生活を通じ、14回の部署異動、11回の転勤、11年間の単身赴任、2度の会社合併を経験。これまでのさまざまな経験をするなかで、ファイナンシャルプランナーの知識を活かし、老後1億円資産の捻出方法を確立する。現在、ライフプラン(住宅・教育・老後の3大資金)、資産運用、保険の加入・見直しなどの観点からアドバイスを行う。CFP認定者(日本FP協会)、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー。著書に『50代から老後の2,000万円を貯める方法』(アチーブメント出版)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事