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女性を次々と暴行した「ゲスの極みCEO」の末路 SNSでは道徳的発言で多くのフォロワーを獲得

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27歳だったマージスは当初、メッセージを無視していたが、昨年の初め、友人たちとのグループチャットでプライスのツイートが改めて共有されたのをきっかけに、こんな返信を送った。

「あなたはすばらしい人ですね」

SNSで近づき、そしてレイプ

まもなく、2人は定期的に話すようになった。プライスはサンディエゴ近郊に彼女を訪ね、シアトルに呼び寄せた。しかし、慌ただしく始まった2人の交際は、その3カ月後、プライスの強制性交容疑によって終止符が打たれることとなった。

プライスに強制性行されたと主張するマージス(写真:The New York Times)

カリフォルニア州パームスプリングススの警察は8月15日、薬物を使用した被害者に対する強制性交容疑でマージスの事件を送検したと語った。シアトルの検察は今年に入ってから、別の暴行容疑でプライスを起訴している。

プライスはニューヨーク・タイムズの質問に答えた後、自身の会社グラビティ・ペイメンツのCEOを辞任したとツイート。自らが「混乱」の原因になってしまったとして、「私にかけられた虚偽の疑いを晴らすために、フルタイムで集中して戦う」必要があると書いた。

プライスには警戒すべき過去があったが、マージスにはそれが見えていなかった。マージスが「ダン・プライス」でグーグル検索すると、検索結果の上位にはプライス本人のソーシャルメディアアカウントや、プライスを持ち上げる記事ばかりが並んだ。

数年前にプライスが一時表舞台からほぼ姿を消すことになった理由は、埋もれて見えなくなっていた。私が2015年に『ブルームバーグ・ビジネスウィーク』に書いた記事もその1つだ。最低給与を引き上げるというプライスの話には大きな穴があること、また元妻が家庭内暴力(DV)を受けたとしてプライスを非難していた現実を暴露する記事だった。

記事が発表されると、プライスへの注目は一夜にしてほぼ失われた。

しかし、プライスは注目度の低下に対抗する手段を見つけていた。ソーシャルメディアだ。ツイートを重ねるごとに、プライスのネット上での人格は回復。不都合なニュースは背景に埋もれ、見えなくなっていった。

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【十数名を超える女性が被害を告白】

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