詳しくは文末を参照いただきたいが、小売(スーパー・薬局・家電量販など)は15社がランクインするなど目立った存在だ。他にも、運輸からは4社がランクインするなど、学生の志望度がもともと低い業種が並ぶ。ただ、これら19社のうち9社が、100人以上に内々定を出しており、「倍率」という尺度ではどうしても数値が低くなってしまいがちだ。
また、建設や自動車・電子部品メーカーも多い。こちらは、内々定者が多いというよりは、応募者数が少ないことが低倍率の要因だ。一般的に「技術系」のイメージが強いのもあってか、「事務系」には応募が集まりにくいのかもしれない。
意外なところでは、北都銀行(9位、4.6倍)、沖縄銀行(10位、約4.8倍)、福井銀行(14位、5.6倍)など、銀行が8社もランクインした。銀行人気は健在だが、メガバンク志向が強いのだろうか。銀行志望や地元志向の学生は、地方銀行に目を向けてみるのも一つの手かもしれない。
知名度だけで判断するのは早計
企業のビジネス形態は大きくBtoC(Business to Consumer)とBtoB(Business to Business)にわけられる。前者は、最終消費者向けのサービスや、製品の製造・販売を提供するものだ。サービスや商品の認知度が売上を大きく左右するので、マーケティングや広告に力を入れる会社も多い。露出も多く、親近感もあってか学生人気は高い。
一方の後者は、法人向けのビジネスで、マス広告などにあまり力を入れる必要はない。それが学生には地味な印象に映るのだろうか、知名度は相対的に劣る傾向がある。ただ、知名度が高くなくても、業績が安定して働きやすい会社はたくさん存在する。就職活動は、こういった隠れた業界や企業を知ることから始まるといっても過言でない。当たり前の話だが、知っている会社にしか応募はできないからだ。
さらに企業研究では、業種ごとの特徴や傾向を見極め、様々な基準で会社を比較することが重要だ。『就職四季報』には有休消化日数や3年後離職率だけでなく、試験情報、採用実績など人事には直接聞けない最新情報を集約。就活生のあなたにとっての「良い会社」を見つけていただきたい。
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