年収1000万でも子育て世帯なら裕福じゃない現実 子育て支援の対象外となり負担直撃のハンデも
おもな子育て支援制度と親の年収の関係を図にまとめてみました。
(外部配信先では図などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
こうしてみると、年収1000万円前後の家庭では、子どもが生まれてから大学を卒業するまでずっと、公的な子育て支援を受けられないリスクと隣り合わせで子育てをしていかねばならないことがわかります。
もちろん年収は長いキャリアの中で変動する可能性があり、子どもが生まれたときには高収入であっても途中で年収が下がることもあれば、逆もありえます。長らく上がらない日本の賃金推移から察すると、約20年間ずっと安定的に年収1000万円以上をキープしていく家庭は、ほんの一握りなのかもしれません。
しかし、仮に年収1000万円を維持し続けていたとしても、家計をやりくりしながら子育てをしていくのは決して楽ではない。そんな本音を抱える家庭は、現実として少なくありません。
年収1000万円でも楽じゃない
特に、子どもの大学進学は大きな負担です。国立大学でも4年間で約400万円の教育費がかかりますし、私立理系なら学費だけで平均800万円に上ります。理系の場合はその後に大学院へ進学するケースも多く、すべてを親だけで準備するのは、年収1000万円あってもとてもゆとりはないはずです。
さらにいえば、親自身の老後資金の問題もあります。少子高齢化と公的年金の先行きを思えば計画的に老後資金を貯めておく必要がありますが、子育て中は教育費と住宅ローンの返済に追われ、年収が高くても自身の老後資金をほとんど貯められないケースが少なくないのです。
教育費だけでなく、親の生涯にわたるお金についても自助努力で戦略を立てなければならない。子育て世帯の年収1000万円は、その観点でも公的支援か自助努力かのボーダーラインなのです。
※本文中で挙げている年収基準は会社員などで収入が給与所得のみの場合の目安です。自営業など所得の種類により、基準が異なります。
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