東大生が「世界史」嫌いに伝えたい根本的な勘違い 「世界史=世界の歴史」と考えるのは不正確

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次に、長さや重さの単位をみてみましょう。これも、それぞれの世界でそれぞれのモノの長さの測り方、重さの量り方がありました。それが今では、例外はありつつも、たいていはメートルとグラムを基本的に使っています。これもまた、バラバラだった世界が1つの地球という世界へと変わっていったから起こったことですね。

統一されているものでなくても、いろんな大陸、つまり古代では「別の世界」だったところで、同じ価値観を共有していることもあります。

「宗教」「言語」は、いろんなものが存在しているわけですが、それでも世界中に散らばっています。キリスト教も英語も全世界に信仰する人・使っている人がいます。地球の反対側にあるブラジルでも、日本語をしゃべる人がいて、それが当たり前になっています。

「世界が1つになる過程」として見ると面白い

「経済」も全世界でつながっています。

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僕たちは世界中のどこでも買い物ができ、アメリカで売っているものを買って1週間経たずに自分たちの手元に用意することができるようになっています。また、1つの国の経済的な出来事によって全然違う国々に影響が出ることは当たり前になっています。

このように、かつてはバラバラだった世界が、今や1つの世界となって地球を覆っているわけですね。

いかがでしょうか。世界史という科目は非常にこの「世界が1つになっていく過程」として見るととても面白く感じられるようになります。もちろんその過程で、痛ましい戦争や、悲しい出来事もたくさん起こっており、現在もこの世界には戦争や争いが絶えません。

しかし、それらの出来事をより深く理解するためにも、世界史を勉強することは強くおすすめできると感じます。ぜひ世界史を勉強していただければと思います。

法念 現役東大生ラッパー

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ほうねん

東京大学大学院・総合文化研究科在籍。
1998年生まれ。本名は臼井幹博。東大入学後すぐに休学し、ガーナへ渡航。同文学部卒業後、同大学院で西アフリカ史を研究している。著書に『東大生ラッパーが教える ラップで学ぶ世界史』(彩図社)、『アフリカの歴史と今がわかる本』(星海社)がある。

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