東京・虎ノ門ヒルズの目の前に、すし屋をリノベーションした不思議なバーがある。「しごとバー」と呼ばれるこのお店は、前編で紹介した日本仕事百貨を手掛けるナカムラケンタ氏の別の顔だ。1階がバー、2階がオフィスというつくりになっている。
仕事バーのスケジュールを見てみると、「ソーシャルビジネス」「靴磨き」「かごしま」という言葉が並ぶ。これはその日に立つバーテンダーの経歴を単純化したもので、客は興味のある分野の日に足を運べば、そのテーマの会話が楽しめる。
バーテンダーはプロではなく、日によって変わるということだ。
いつでも誰でもフレンドリー
どのバーテンダーがカウンターに立っても変わらないのは、すべてのお客を温かく迎える姿勢。ここに集う人たちは会話を求めてやってくることがほとんどで、来るもの拒まず、去るもの追わず、という場の空気ができあがっている。
会話の内容は、「仕事の悩みを相談したい」、「転職、就職の情報収集をしたい」、「自分の事業に興味を持つ人を探したい」というキャリアに関するものがやはり多い。時には恋愛相談もあるかもしれないが、メインで繰り広げられるのは、さまざまなビジネスにまつわる会話。なにしろ「しごとバー」なのだ。
昔から知る友人、同僚、家族と話すのではなく、新しい出会いを求めることから、今までになかった気づきが生まれることにつながる。それはナカムラ氏自身にとっても同様だという。
「自分のことを考えられる場になっています」
新しい出会いと自分探しがなぜリンクするのだろうか?
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