「リノベ」でいつだってやり直せる、家も人生も ドラマ『魔法のリノベ』が描きたかったこと

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

西尾:第2話で、小梅と玄之介が道で話すシーンで、アドバイスさせていただいた内容が採用されていて感動しました。「まずはぺらぺらしゃべらずに」と原稿に書いてあったのですが、さらに「相談いただいた後、奥深く聞いたうえで、返ってきた答えに共感すること」、この2つがリノベの営業メソッドですと申し上げたんですが、上田さんがセリフとしてかみ砕いて形で台本に載っていたときには「うわー、やった」と(笑)。

上田:それ以来僕も調子に乗って、いろいろ無茶な質問をさせてもらってます(笑)。エンターテインメントなんで、けれん味も必要ですが、嘘も書いてはいけない。現実に即した形で、かつおもしろみもある作品にしたいですね。

今回のドラマはリノベにプラスして、人間関係や、恋愛の話や、いろんな要素が混ざって、それも最終的に解決するような複雑なストーリーになっています。こんな複雑なドラマ書いたことないというぐらい(笑)。制作スタッフも、内容に合わせて実際の物件を探さなきゃいけなくて本当に大変そうですが、いいチームで作品作りができています。

大切なものを残せるのがリノベのいいところ

――日本でも最近は〝新築信仰〟が薄れて、今の住まいをリノベして住み続けたり、中古物件をリノベして住み替えたりする人が増えています。

上田:昔の建物のほうがリッチだったりしますからね。原作『魔法のリノベ』は最近の作品ですが(注:2015~2018年に連載され一旦完結。今年5月から「令和版」が再スタート)、しっかりと作られていてずっと読み継がれていきそうです。

住宅リノベーション専門の会社紹介サイト『リフォームコンパス』代表。1969年生まれ。ゼネコンを経て住友不動産のリフォーム部門「新築そっくりさん」に約14年間勤務し、全国1位の営業成績を数度収めると同時に、同社キャッチフレーズやリノベ専門のホームページを考案する。2013年、アイコンパスを設立。大規模リフォーム(リノベーション)専門の会社紹介サイトを運営し、一般ユーザーに会社だけでなく担当者を指名紹介するしくみをつくる。リノベーション関連の講演、リフォーム企業向け研修・コンサルティング活動も精力的に行う一方、リフォーム関連の新聞・雑誌に連載経験も。連続テレビドラマ『魔法のリノベ』のリノベ監修を担当(撮影:尾形文繁)

中にはどうにもならないようなインスタントな原作も、ときにはあるんですよ。でも、ずっと生き残ってる古い作品はどこか芯が強くて、今生き返らせても、まだまだいける。

同じように、いたずらに新築を建てるのではなく、リノベをするほうがおもしろみのある住まいになることもあるのでしょうね。

自分の実家も築100年ですから、普通に考えたら建て替えたほうがいいのかもしれませんが……。

次ページ築100年レベルの古民家住宅の3つの価値
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事