永守重信氏「不安に襲われた時の考え方」が生む差 人生はだいたいプラスマイナスゼロなんだから

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そして、3つ目が、「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」。明日やろう、そのうちにやろう……では、どんなことも成就することはありません。そして出来るまでやることが重要です。

では、みなさんがまず何をすべきかといえば、「志」を立てることから始めていただきたいと思います。志がなければ、先述した3大精神を実行するのは難しくなります。どういう人生を目指すのか、何のために生きるのかといった「志」なくして、情熱が湧くことはなく、熱意を持つことも、執念を燃やすことも叶わないからです。

夢や志を明確にすることができたなら、周囲に語ってほしいと思います。自分の中に秘めたままの夢は、ただの空想と同じです。そうではなく、自分から発信するならば、応援してくれる人や協力者が現れてくるものです。

「大ボラ」は大いに吹くべき

私は「大風呂敷を広げる大ボラ吹き」と言われることがありますが、「大ボラ」は大いに吹くべきだと考えています。「大ボラ」を吹いたその瞬間は実現不可能に思われるかもしれませんが、懸命に努力を重ねるうちに「大ボラ」は「中ボラ」になっていきます。そこで諦めずにやり続ければ、やがて「中ボラ」は「小ボラ」になるでしょう。そこまでくれば、最初は不可能に思われた夢は、実現可能なものになっているはずです。

いわゆる「人の器」というものは、全部「志」によって決まってくるものです。志は、「どういう人間になりたいか」「どういう人生を歩みたいか」ということであり、「夢」と言い換えてもいいでしょう。それは会社でも同じで、どういう会社になりたいか、何を成し遂げたいかというのが、会社にとっての志になります。

私の場合は、起業した際に先述した「3大精神」に先立って、「経営3原則」を打ち立てました。自宅の納屋を改装した本社に、たった4名の若者が集まって、「非同族企業」「いかなる企業のカサの下にも入らない独立独歩の企業」「インターナショナルな企業」という不変の志を立てて、ビジネスの世界に飛び込んでいったのです。

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