吉岡里帆「新しい扉を開ける鍵を見つけるために」 女優になって10年、大切にしてきた「挑戦」の心

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(写真:トヨダリョウ)

──う大さんの独特な笑いのセンスは吉岡さんご自身に刺さる部分が多いんでしょうか。

吉岡:私は関西出身で、好きなお笑いもわかりやすいものって言うとアレですけど(笑)、たぶん今まで、う大さんの笑いって、通ってきていないと思うんです。でも、“出会わなかったはずの方と一瞬何かが交差して出会った”という偶然に、凄く運命的なものを感じています。一緒に面白いものを作れそうなタイミングというのが、今なんだろうなと。今回の公演で、私が持ってるものをプラスに扱ってくださったらありがたいなと思いますし、私もしっかり歩み寄って一緒に作っていきたいという心持ちでいます。

難しいほうへ、難しいほうへと舵を切り挑戦し続けた

──吉岡さんは、う大さんのように、ご自身で監督や演出をしてみたいというお気持ちはありますか。

吉岡:私にはできないと思っちゃいます。演出の仕事は難しいものだと思っているので、演出家の方には尊敬の気持ちしかありません。でもいつかやってみたいなって思っている企画はあって。

先日、日本のお化け屋敷を大成功に導いた、お化け屋敷プロデューサーの五味弘文さんに出会いまして。今、五味さんに凄く興味があるんです。私、劇場に入ったときに全員が着席していて、真っ暗な空間から幕が開く、あの瞬間に幸福感といいますか、エンタメ性みたいなものを感じて凄く好きなんです。ホラー作品を見るのは苦手ではあるのですが、それがめちゃくちゃホラーと相性がいいんじゃないかと思っていて(笑)。だからいつか五味さんと一緒に、和風のホラー作品を舞台でやりたいなって思っています。

(写真:トヨダリョウ)

──それはとても楽しみです。ところで吉岡さんは女優になってから今年10年目。ここまで続けてこられた理由はなんだと思いますか。

吉岡:お客さんとしても舞台や映画やドラマ好きなんだと思います。その好きという気持ちが原動力でしょうか。そして仕事をすればするほど面白みに気づいたというところもあるし、一緒に仕事をしてる方たちの期待に応えたいし。やっぱりこの仕事が大好きなんです。だから、悩みながらもつねに前向きな気持ちで、希望を持ってやってこれたのかなと。

あとはファンの方の力も大きいと思います。Instagramをやっているので毎日コメントを見るんですけど、ファンの方の応援してくださる熱量がすごく響いて。「あ〜悩んだり、ウジウジしたりしてる場合ではないな」と、いつも背中を押してもらっています。

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