吉岡里帆「新しい扉を開ける鍵を見つけるために」 女優になって10年、大切にしてきた「挑戦」の心

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本格的な女優業を開始してから10年、初主演舞台パルコ・プロデュース2022『スルメが丘は花の匂い』の上演が決まった吉岡里帆さん。仕事に対する思いと、これからの人生について伺いました(写真:トヨダリョウ)
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コミカルからシリアスまでさまざまな役を演じ、ドラマ、映画、舞台、ラジオと多方面で活躍する吉岡里帆さん。本格的に女優業を開始してから10年という大きな節目を迎えた今、どんな思いで仕事と向き合っているのでしょう。

本記事はLEON.JPの提供記事です

7月22〜31日には吉岡さんの初主演舞台となるパルコ・プロデュース2022『スルメが丘は花の匂い』が、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演されます。

物語の舞台は、シンデレラや浦島太郎など童話の登場人物が生まれる不思議な世界にある「スルメが丘」。そこに迷い込んだ、吉岡里帆さん扮する主人公の縁緑(えにしみどり)と、ちょっと変わった価値観の住民たちとのふれあいが描かれます。作・演出を手がけるのは岩﨑う大(かもめんたる)さん。初主演舞台にかける意気込みとともにお話を伺いました。

(写真:トヨダリョウ)

う大さんの頭の中にしかないものを、
みんなで再現しようとしています

──学生演劇からスタートした吉岡さんの演劇歴ですが、主演は今回の舞台、『スルメが丘は花の匂い』が初めてとのこと。初座長の感想は?

吉岡:まだ座長という感覚がそこまで芽生えていませんが(※)、座組みの皆さんが、優しくて面白い方たちばかりなので、平和で楽しくて、個性的なチームになるんじゃないかと思っています。
※インタビューは舞台稽古が始まってまだ2日目。

──今回の作品を演じるうえで、どんなところに難しさを感じていますか。

吉岡:やっぱり“笑い”ですね。笑いの部分に関しては、う大さんの頭の中にしかない唯一無二のものを、みんなで再現しようとするわけですから、一番難易度が高いと思っています。自分の普段のテンポ感よりも、う大さんの頭の中を探る、その感覚を稽古しながら一緒につかみたいなと思っています。

──岩崎う大さんとはどのような出会いをして、今回のご縁につながったのでしょう。

吉岡:WOWOWのドラマで、又吉直樹さん書き下ろしの作品に出演させていただいたとき、初めて共演させていただいたんです。そのご縁でお話をいただいて。そのドラマはずっと2人でボソボソと、道を歩きながら話していくような会話劇でした。お互いすごく変な役だったんですが、不思議な空気感といいますか、“一緒に殻を破れる感覚”みたいなものがあったんです。

う大さんには独特な“間”があって、同じ時間を過ごしていても、違う時間軸を生きているようなイメージがあります。天才肌の方なんでしょうね。着眼点が面白くて、笑わせようなんてしているわけじゃないのに、ちょっとした会話とかコミュニケーションの中で生まれる笑いがなんともおかしくて、待ち時間とかもずっと笑ってました(笑)。そこは劇団かもめんたるの作品とも通じるところがあると感じています。

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