緊張して眠れない夜にやるべき「たった1つの事」 眠れなければ、そのまま一晩起きていてもいい

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だからこそ、緊張したときの鉄則は、頭で考えて緊張をとこうとするよりも、先に身体を動かすことです。身体を動かし、血液の流れを良くして、身体を温め、筋肉をゆるめることで、緊張がやわらいでいきます。運動といっても、そんなに大掛かりなことをする必要はありません。ストレッチやマッサージをしてみたり、肩を上にあげてストンと下に落としたり。身体の一部を緊張させる動きとゆるめる動きを繰り返すと、凝り固まった身体がほぐれて、緊張が緩和されていきます。なかでも手っ取り早いのが、階段の上り下りです。階段の上り下りは、全身を使う運動なので、身体に大きな刺激を与えます。

私自身、普段の移動の際はエレベーターやエスカレーターを使うのですが、講演やメディア出演など緊張するシーンの前には、なるべく階段を使います。あえて階段を使い、身体を温めることで、身体の緊張を取るように心がけています。

成功するイメージを思い浮かべる

また、ぜひやってほしいのは「成功するイメージを繰り返し頭に思い浮かべること」です。思考と行動は連動しているため、「良いイメージを思い浮かべておくこと」が、その後の結果に大きく影響を与えます。試合前にイメージトレーニングをするアスリートが多いのはそのためです。プレゼンにしても「こういうふうにうまくいくはずだ」という成功イメージを強く脳に刻み込んでおいたほうが、成功する確率は高くなります。逆に、「失敗するかも」というネガティブなイメージばかりが強くなると、そのイメージに引っ張られて失敗しやすくなってしまいます。

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とはいえ、緊張する場であればあるほどに、「失敗するイメージ」が勝手に思い浮かんできてしまうのは当然のことです。そんなときは、脳内にある悪いイメージを追いやるために、他の人の良い事例を繰り返し見てみるのがおすすめです。ソフトバンクグループの孫正義さんやファーストリテイリングの柳井正さんなど、著名な方が大勢の前でプレゼンテーションをしている映像やビジネス系YouTuberの人が話をしている様子なども参考になるかと思います。バラエティー番組や情報番組のMCのトークを見てみるのもいいでしょう。

また、会社の上司や先輩でプレゼンテーションや商談が上手な人の様子を見て、そのイメージを脳内にインプットしておくのも効果的です。上司や先輩などが話をしているときは、ついクライエントなど話し相手の様子ばかり見てしまいますが、できれば上司や先輩が話をしている様子をきちんと観察しておくほうが、いざ自分が実践するときにイメージをつかみやすいです。

ぜひ、緊張を味方につけてパフォーマンスを高め、実力を発揮できる一助にしていただければと思います。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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