第7波到来!「BA.5」に4回目接種は意味があるのか 「オミクロン・ワクチン」を待つより大事なこと

✎ 1〜 ✎ 22 ✎ 23 ✎ 24 ✎ 最新
拡大
縮小
「オミクロンにかかった人でもまたかかる」「ワクチンが効かない」と言われるBA.5を相手に、私たちはどう対抗したらいいのでしょうか(写真:ブルームバーグ)

オミクロン株の新たな派生系統「BA.5」が、日本に第7波を運んできた。8月初旬にも「BA.2」系統から完全に置き換わる見通しだという。

新型コロナ新規感染者数はこの2週間で激増、7月14日には4カ月ぶりに1日あたり5万人を上回った(厚労省)。東京都でも、7月12日に4カ月ぶりの1万人を超え、警戒レベルが「最も深刻」へと引き上げられた。

「オミクロンにかかった人でもまたかかる」「ワクチンが効かない」と言われるBA.5を相手に、私たちはどう対抗したらいいのだろう。

「前にかかった人」も「打った人」も感染する

医療現場に再び緊張感が戻ってきた。私のクリニックでも陽性率が50%を上回る日もある。

愕然とするのは、追加接種まできちんと打った人たちからも、陽性者が続々と出てくることだ。

再感染もある。デルタ株やそれ以前の株のみならず、オミクロン株の初期系統「BA.1」や派生系統「BA.2」からの回復者でも、BA.5に感染するケースが後を絶たない。

BA.5は「免疫逃避」が起きやすい、というのは本当らしい。

免疫逃避とは、過去の感染やワクチン接種によって獲得した「中和抗体」の攻撃を、ウイルスが実質的にかわしてしまうことだ。つまりBA.5は、過去の感染やワクチンによって得た免疫の“顔認証システム”をすり抜ける術を、より発達させているようだ。

次ページ海外からの研究報告
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT