医師が警告!急増「社会的時差ボケ」の根深い問題 健診でも放置されるケースがほとんどな理由
コロナ禍をきっかけにリモートワークが増えるなか、心身のストレスにより調子を崩す人が増え続けています。最先端の医学研究を行いつつ、そこで得た知見を診察や治療にも応用している根来秀行教授は、未病段階での「気づき」こそが大切だといいます。
深刻なメンタルヘルス不調に陥る前に、ささやかな日々の行動を変えることでコンディションを整える術とは? 『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来が教える ストレス リセット呼吸術』から、一部抜粋・再構築してお届けします。
仕事環境の変化により心身のストレスが蓄積
リモートワークの定着により、リアルでの人との接点が減るなど、働く環境や行動は大きく変化しました。
私の外来にいらっしゃる方々も、「通勤がなくなった分、時間のやりくりがラクになったというより、むしろ、つねに何かに追われている感覚がつきまとっている」とか、「時間配分が自由になった反面、朝食を抜く、間食が増える、食事の時間がバラバラなど、むしろ不規則になった」という人、さらには、「デジタルデバイスと向き合う時間が大幅に増えて、睡眠時間がどんどん後ろにずれ込んでしまう」と訴えられるケースが増えてきました。
ひとつひとつはささいなことのようですが、この小さな生活リズムの乱れの蓄積は、想像以上に大きなダメージを生み出します。本人はなんとか新しい環境に適応しているつもりでも、心身がついていっていないのです。
しかも、多少の不調はあっても「病気」ともいえず、健診でも特には異常がないために放置されているケースがほとんどです。
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