岸田政権、安倍氏死去で「参院選勝利でも混迷」の訳 「すべての前提が変わった」自民党内の権力闘争

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岸田文雄首相(左)にとって、安倍晋三元首相(右)は最大の支持者であり、政敵でもあった(左写真:JMPA、右写真:尾形文繁)

複雑化する岸田首相の政局対応

時間が止まり、その瞬間からすべてが変わる――。そんな大事件が参院選投開票(7月10日)目前の8日に起こった。安倍晋三元首相が選挙応援での街頭演説中に銃撃され、死去した事件だ。

今年最大の政治決戦で、岸田文雄政権の命運が懸かる参院選だが、岸田首相以上の存在感を示し、「選挙戦の隠れた主役」(自民長老)とも呼ばれていた安倍氏の非業の突然死。選挙結果だけでなく、その政治的影響は選挙後の岸田首相の政局運営も左右しかねない。

そもそも、年明け以降の政権運営をめぐっては、岸田首相と安倍氏のあつれきが目立ち、最近では「選挙後をにらんでの自民権力者たちの闇試合」(同)も取りざたされていた。

その安倍氏が死去したことで、最大派閥・安倍派の今後の動向も含め、選挙勝利が予測される岸田首相の政局対応もより複雑化し、自民党内の権力闘争の構図も一変する可能性が高いからだ。

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