俵万智「35回目のサラダ記念日」に抱いた感慨 「たった1つのいいねで幸せになれるという歌」

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俵万智氏(写真:日刊スポーツ、2015年12月撮影)

歌人の俵万智さんが7月6日、35回目となる“サラダ記念日”を迎え、「こんなに『いいね』がポピュラーな表現になるとは、35年前には想像もつかないことだった」と思いを明かした。

「万智さんは、いいね!の元祖」

「サラダ記念日」は1987年発行。280万部のベストセラー歌集となった。発行元の河出書房新社は公式ツイッターで、「この記念すべき日に、俵万智さんよりメッセージをお寄せいただきました」と、俵さんが寄せたメッセージを公開。俵さんは、「35年前には、どちらかというと下の句が注目された」といい、「○○記念日」という語が流行した当時を振り返りつつ、「それが最近では上の句が注目を集め、『万智さんは、いいね!の元祖ですね』と言われている」と、SNSの普及によって注目される箇所が変化したことに触れた。

そんな時代の変化を受け、「こんなに『いいね』がポピュラーな表現になるとは、35年前には想像もつかないことだった。時代という波をくぐりながら、多くの読者に出会いながら、短歌は生き続け、新しい輝きをもらうことができる」としみじみ。

「ちなみにTwitterで『今はいいねの数を競うような風潮があるけれど、これはたった一つのいいねで幸せになれるという歌です』とつぶやいたら、一つどころか18万余りのいいねが付いた」と、“いいね”にまつわるエピソードを紹介し、「SNS全盛の時代ではあるが、みんな、たった一つのいいねの大切さを感じ、求めているんだなあと思った」とコメントした。

また俵さんは同日、自身のツイッターも更新。「なんでもない日として選んだ七月六日でしたが、今では歌うことの原点を確認する日です」とした。

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