日本とアメリカ、30年で開いた時価総額の膨大差 ほぼ成長しなかった日本に対しアメリカは14倍超

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(出所)『ゼロからわかるファイナンス思考 働く人と会社の成長戦略』(講談社、漫画:千坂まこ)
10年後に会社がよくなっているために、いま必要な決断は?
ひたひたと経営危機が迫る中堅メーカーの社長と3人の社員が「ファイナンス思考」を突破口に未来を切り拓く。本文とストーリー漫画による解説で、財務諸表の読み方・活かし方、ビジネスパーソンが経営視点で仕事をする術を解説した『ゼロからわかるファイナンス思考 働く人と会社の成長戦略』から一部抜粋、再構成してお届けします。

1989年、日本企業は世界で存在感を示していた

日本がバブル景気真っ只中だった1989年、世界の時価総額ランキングの上位20社のうちの14社が日本企業でした。とくに日本国内の電話回線会社にすぎな いNTTが圧倒的な世界トップであったことに驚きます。

2位以下は大手銀行が並んでいます。 金融以外では、トヨタ自動車、新日本製鐵(現日本製鉄)、日立製作所、松下電器産 業(現パナソニック)、東芝が世界トップにランクインしています。日本の家電メーカーは当時、アメリカの巨大企業GE(ゼネラル・エレクトリック)をも追い越し、メイド・イン・ジャパンが世界を席巻していました。

それから32年後の2021年、世界の時価総額トップ20から日本企業は1つ残らず消えてしまいました。50位までを見ても、ようやくトヨタ自動車が1社入っているのみです。上位20社のうち13社がアメリカ企業にそっくり入れ替わることになったのです。

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