成績トップ5%社員が絶対にやらない「ムダ」業務 「情報収集」にムダな時間を使っていませんか?

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何か作業を始めるとモチベーションが高まり、ドーパミンの分泌によって作業興奮状態になり、脳が「作業を続けるように」と信号を出してきます。これを「作業興奮」と言います。

作業興奮に襲われると、作業を続けること自体が快感になり、作業時間が延びてしまいます。また興奮状態では判断力が鈍り、目的も見失いやすくなります。

実は5%社員は、こうした作業興奮による失敗を経験しています。だから作業をする際は、事前に区切りを設けて、作業興奮から逃れる仕組みをつくっています。

順調に作業が進んでいるのに途中で手を止めたら、集中力が途切れてかえって効率が悪くなりそうだと思われるかもしれません。しかし作業を中断する効果は、行動心理学的にも正しいのです。

心理学用語で、「心理的リアクタンス」「ツァイガルニク効果」という言葉があります。心理的リアクタンスは行動を制限されると、反発心から余計にそれをしたくなる心理現象で、ツァイガルニク効果とは達成できたことよりも達成できなかったことを覚えている心理現象です。この効果を巧みに活用しているのが5%社員です。

仕事の中断時間を決めても、その時間が迫ってくれば心理的リアクタンスがはたらき「何とかキリがよいところまでは作業を終わらせたい」という思いから処理スピードが上がります。

また、途中で休憩をはさんでもツァイガルニク効果で仕事の続きが気になるので、休憩後も集中力を保ったまま仕事を継続できます。

集中力を2時間も3時間も保って作業するのは難しく、現実的ではありません。仮に長時間集中できても、それをつねに発揮するのは体力的に困難です。

時間制限を設けて無駄な作業興奮を抑えるために、こまめに休憩する。5%社員は、こうすることで集中力を保てる時間の頻度を増やしていたのです。

時間の余裕は、気持ちの余裕からつくる

忙しくて時間がないと心の余裕がなくなり、パフォーマンスが落ちてしまいます。そんなとき、時間に余裕ができると、心にもゆとりが出てきます。しかし5%社員はその逆で、「時間に追われて仕事が立て込んでしまうのは、気持ちの余裕がないからだ」と考えているようです。

5%社員は時間・集中力・エネルギーが有限であることを知っているので、この3つの有限のリソースを無駄づかいしないようにしています。

5%社員に時間・集中力・エネルギーの相関関係をヒアリングしたところ、「時間がないから無駄なエネルギーを消費するのではなく、心の余裕がないから無駄に時間を使ってしまう」「不安やイライラがあると集中力が欠け、業務遂行能力に影響が出る」と発言していました。

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