これからの日本は「CSR」で稼いでいける

日本企業が自覚していない「非価格競争力」

経済産業省の通商政策局に新設された「ルール形成戦略室」の田村暁彦国際規制制度交渉官
今、日本企業が世界で勝てない理由のひとつに、各国政府への「ロビイング不足」があります。そもそもロビイングとはどのようなもので、日本企業が今後、身に付けるべき技術とは何か。
今回は、経済産業省に新設された「ルール形成戦略室」を率いる、田村暁彦国際規制制度交渉官にお話を聞きます。

桑島:経済産業省では昨年(2014年)の7月に新しく「ルール形成戦略室」というチームが設置されました。田村さんは、設置と同時に現在のポジションに着任され、以来、「ルール形成戦略」をリードされています。

これまでは、WTOやEPAなどの交渉を通じて、海外市場の関税・非関税障壁を除去・軽減することで日本企業の海外展開を支援してきたわけですが、これからはそれだけではなく、新しい役割を経済産業省が担っていかなければいけない。そのひとつが「ルール形成戦略」であるということです。

常々、国際的なルール形成への戦略的な参加の必要性を説いている私としては、非常に感銘を受けています。その設立趣旨の説明の中で田村さんは、「日本企業の強さは“非価格競争力”にある」とおっしゃっていますが、この非価格競争力とは、具体的にどういうものでしょうか。

価格競争とは別の戦線で戦う

田村:これはまさに読んで字のごとく、安さ以外の強みで勝負するということです。今の日本で品物を作る、あるいは日本人が働いて品物を作ると、どうしても高コストになってしまいます。

日本はずっとコストダウンの努力を重ねてきましたが、価格で競争をするのはもうとっくに限界が来ており、新興国と同じ土俵で戦うことは非常に難しくなっている。だとすれば何か価格以外の競争力を探し出さなければならないのではないか、と考えるわけです。

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