「恋愛対象」を選り分ける脳の冷徹なカラクリ 勝ち負けは一瞬で決まる!
脳の角回周辺のエリアは、過去の経験で得た認識やイメージ、いわば「好き嫌い」のリストを管理する脳の領域。つまり脳は、異性の姿を見た瞬間に、自分の過去のデータにアクセスして、自分にとって好もしいか否かを判断しているのだ。その判断情報がたった一瞬の超高速で脳内を駆け巡り、ボタンを押すという行動へとつながる。
男性は恋に落ちると、視覚を活発に働かせる傾向があるという。これは、健康な赤ちゃんを産んでくれる相手かどうかを見極めているのでは、とも言われる。
一方、女性は記憶をフル回転する傾向があるそうだ。将来よき夫、よき父親になるかを判断するために、相手の行動や考え方などを覚えておくためではないかとされる。
では、恋をしている時の脳にはどんな特徴があるのか。30年にわたって恋愛脳の研究をしているヘレン・フィッシャー博士はこう言う。
恋愛は古い脳が司る?
「恋愛とは人間独特のもの。だから、ほかの動物と比べて大きく進化させてきた“脳の新しい部分”で行われる高レベルの感情だと思っていた。ところが実は、脳の非常に原始的な部分で行われている」
つまり恋愛は、言葉や思考をつかさどる新しい脳ではなく、動物的な本能をつかさどる古い脳で生まれているということだ。それはどんな実験で明らかになったのか。
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