ベンチャー系カーリース4年間で10万人突破の訳 トヨタのサブスク「キント」を超えるユーザー数

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従来はユーザーが自動車販売店に出向き、実際に展示車や試乗車に触れてから購入を決めることがほとんどだった。ところが最近は、実車を見なくても「友人が乗っていたから」とか、「国産車であれば実車を見なくても信頼できる」といったユーザーも多いという。そして、そうしたユーザーがWEBを利用する。

さらにコロナ禍の影響が出た2020年以降は、自粛やテレワークなどで外出する機会が減ったぶん、デジタルを使った消費行動がさまざまな分野に波及したことで、WEBで商品購入することに抵抗を感じなくなった消費者も多い。同社サービスは、まさにそうした時代のニーズにマッチしているといえる。

伊藤氏は「(同社サービスは)申し込みから契約、納車まで、WEBを中心とした接客で契約者は家から出ることなく行える仕組みしくみとなっていることが、申込数の拡大に大きく貢献した要因のひとつです」という。

「3.ニーズに合わせた商品開発を進めたこと」とは、前述した最長11年契約や、7年契約以上で走行距離が無制限になるサービス、車両のカスタマイズも可能とするオプションなどだ。

伊藤氏は、「自社サービスの利用者をはじめ、他社サービスや、まったくサブスクやカーリースを利用した経験がないユーザーなどにリサーチを行い、カーリースを検討しているユーザーがデメリットに挙げていた項目を解消できるサービスを追加しました。これも大きな支持を受けた理由です」という。

同社では、リサーチなどにより、「対面での接客を希望するユーザーも一定数いる」ことを認識し、2021年より加盟店によるオフラインのサービスも開始した。2022年2月現在、店舗数は全国で50店舗以上。今後は、車両販売を行う業者をはじめ、メンテナンスのみ行う整備工場など、提携店を増やしていき、「早期に500拠点にまで広げたい」という。これにより、同社サービスの主軸となっている地方在住の利用者への利便性を高めるとともに、全体の10%をオフラインで集客することを目標とし、新規ユーザーのさらなる市場開拓を目指す。

今後の目標と課題

以上から鑑みるに、事業開始から4年間で、多くのリサーチにより、市場のニーズをつかみ、サービス内容を多様に変化させてきたことが、同社の定額カルモくんが大きく飛躍した要因であることがうかがえる。まさに「スピード感と柔軟性」という、スタートアップ企業ならではの強みを活かした戦略だ。

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