「子育てがしんどい」親自身に必要な3つのバリア 不登校の子の親にも伝えたい3つのこと
子どもの支えとなる親も支えられていることが重要
不登校の親にできることは何か。取材先でもよく話題にのぼり、また講演会などの質疑応答でも聞かれるテーマです。これについて、私からお伝えしたいことがあります。親の「ため」を厚くしてほしいということです。個別の具体的な対応を考える前に、子どもを支える親自身の土台部分をしっかりさせることが重要だと私は考えています。
「親が変われば子どもも変わる」とよく言われます。実際、私が取材してきた15年間をふり返っても、親の一言で気持ちが楽になったという不登校経験者の話をよく聞きました。だからこそ、子どもの支えとなる親自身が多方面で支えられていることが重要だと考えています。
そもそも、親の「ため」とは何か。これは親のまわりを覆うバリアのようなものをイメージしていただければと思います。不登校の子どもを持つ親にとって、学校、親せき、ご近所づきあいなど、さまざまなやりとりがあります。ときに「あなたの子育てがよくなかったんじゃないか」と、心ないことを言われることもあります。そういうことがあるたび、親自身は傷つき、気持ちも揺れてしまいます。そんなとき、親のまわりにバリアがあれば、ダメージはゼロにできなくとも、最小限に抑えることができます。それゆえ、バリアとなる親の「ため」は厚ければ厚いに越したことはありません。