「雑談」には実に多くのメリットがあります。まず、雑談や会話など、話をすることは、脳内ホルモンを分泌させ、脳や身体の活性化につながるとされます。
気分のいい会話は、脳内に「ドーパミン」「オキシトシン」「エンドルフィン」といった刺激・快楽ホルモンを放出させ、健康や幸福感を高めてくれるからです。雑談にはまるで「万能薬」のように、人の苦しみや悩みを和らげる効果があります。
じつは「雑談」が職場の潤滑油だった!
たとえば雑談には、こんな効能があることが知られています。
・「つながり」を感じ、孤独感が和らぐ
・「幸福感」が上がる
・人に対して「共感力」を持って接することができるようになる
雑談のメリットは、個人の健康や幸福感を高めるにとどまりません。コロナ禍の中で、じつは「雑談」が職場の潤滑油であり、思いがけないイノベーションを生む源泉であったことに企業も人も気づきはじめました。
偶然の出会いによる会話は、社員の「コラボレーション」「創造性」「イノベーション」を高めることが知られています。人と人との摩擦熱が、組織に火をつけ活性化していくというわけです。
日本の職場では「おしゃべりは無駄」という空気感が根強くありますが、アメリカのラトガーズ大学などによる調査では、「オフィスのおしゃべりのメリットは、デメリットを大きく上回る」という結果でした。
雑談により「社員の気分が上がり、助け合おうという機運が高まる」のだそうです。とくに昨今のリモートワークの普及により、社員間のつながりの希薄化が進み、「接着剤」としての雑談の役割が大きく見直されているのです。
雑談や会話は、「人間関係のイロハを学ぶ大切なトレーニング」であると同時に、「人と人をくっつける磁石」。一連の研究を行う行動科学者、シカゴ大学ブース・ビジネススクールのニコラス・エプリー教授はそう形容しています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら