億り人はなぜ投資信託ではなく「ETF」を買うのか 「FIRE達成!」おけいどんが明かすその深い理由

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信託報酬(運用コスト)は、通常の投信のほうがETFより割高なケースも目立つ。これを踏まえて、東証ETF、海外ETFはどう違うか?

「東証ETFは日本の市場で、日本円で買えるので、為替手数料もかからず、売買手数料も格安(または無料)です。海外ETFは主にアメリカ市場から買うので、手数料はアメリカの個別株と同じ。ネット証券では売買金額の0.495%(原則)がかかります」

通常の投資信託、東証ETF、海外ETFのポイントを比べた表。東証ETF、海外ETFの価格は2022年4月18日終値。海外ETFの価格はドル未満切り捨て、日本円は1ドル=128円換算。投資信託の「いくらから買える?」はネット証券で売買した場合。売買手数料…東証ETFはauカブコム証券、SBI証券、GMOクリック証券、楽天証券で売買した場合は1日の約定合計100万円以下なら無料、松井証券は同50万円以下なら無料、マネックス証券は100万円以下なら550円(税込み/以下同)。1約定ごとコースのタイプならGMOクリック証券は90円、auカブコム証券、SBI証券、マネックス証券、楽天証券は5万円超10万円以下で99円など。海外ETFの売買手数料と為替手数料の日本円換算は円未満切り捨て。為替手数料…海外ETFはマネックス証券の場合、買い付け時は無料

分配金にかかる税金にも違いが

海外ETFはアメリカドルで取引するので、1ドル当たり片道25銭の為替手数料も取られる。為替手数料のキャンペーン中を狙ったり、ネット証券の系列銀行を経由して両替したりすれば為替手数料は抑えられるが、東証ETFより海外ETFのほうがコストがかさむのは確かだ。

個人投資家、FIRE評論家の桶井 道<おけいどん>さん。47歳で億の資産を築き勤務先を早期退職。現在も資産運用は継続、大手ウェブ媒体の連載や単行本の執筆をしつつ余暇を楽しむ(キリンのイラスト/いぢちひろゆき)

桶井さんは2022年3月末現在で12本のETFを保有している。S&P500、ナスダック100の東証ETFを除くと分配金利回りが高めのものメインにチョイス。さすが「60歳で年間分配金240万円が目標」と公言するだけのことはある。

「東証ETFと海外ETFは分配金にかかる税金にも違いがあります。たとえばアメリカ株だけが入った海外ETFの場合、アメリカの10%の税金を引かれたうえで日本の税金20.315%が取られる『二重課税』。この場合、税率を厳密に計算すると約28%になります」

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