給料を「先に貯金」と「余ったら貯金」どちらが得か お金を貯める「順番」で貯蓄額が大きく変わる

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貯金のタイミングでお金の貯まり方が違うって知っていましたか?(写真:freeangle/PIXTA)
「わが子にだけは、お金の苦労をさせたくない」――こんな思いを持つ親御さんはきっと多いでしょう。しかし、お金の勉強は、学校のカリキュラムにはありません。学校では教えてくれないのです。
であれば、お金のことを教えてあげられるのは「親」ということになりますが、では何を、どう教えればいいでしょう。石原尚幸氏の新著『父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方』では、「お金のプロ」である著者が、自身の子どもが13歳になったときから行なってきたシンプルかつユニーク、そして一生モノの「子供のマネー教育」のヒントを、子どもに語りかけるスタイルで紹介しています。
本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。今回は3回目です(1回目はこちら、2回目はこちら)。

ここにAさんとBさんの2人がいる。どちらもお金を貯めたいと思っている。そこで、Aさんは、給料日に入ってきたお金のうち、最後に残ったお金を貯金しようと考えた。一方、Bさんは、給料日に入ってきたお金のうち、先に決まった額を貯金しようと考えた。

さて、ここで問題。AさんとBさん、はたしてどちらがお金を貯めることに成功しただろうか?「そりゃあ……Bさんじゃない!?」。正解! Bさんのほうが圧倒的に上手にお金を貯めることができる。

無駄遣いをしていないが貯まらない

なぜだかわかる? AさんもBさんも、どちらもお金を貯めようとしていることに変わりはない。そして、Aさんの名誉のためにいっておけば、Aさんがずぼらな人で、無駄遣いばかりしているというわけではない。

にもかかわらず、残念ながら圧倒的にAさんは思ったようにお金を貯めることはできない。それは、お金を貯める「順番」が違うからだ。わかりやすく式にしてみよう。

・Aさんの作戦/入ってくるお金-使うお金=貯金

・Bさんの作戦/入ってくるお金-貯金=使うお金

この式からわかるように、AさんとBさんの違い。それは、残ったお金を貯金しようとしたか、先に貯金を引いておいたか、それだけの違いだが、でも、たったこれだけの違いが後々の貯金額の大きな差を生むんだ。

ここで1つ、君にはまだいっていなかったけれど、とても大事な教訓がある。それは、「人はお金の前には無力だ」ということ。

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