SNSでやたら偉そうな人がしている大きな勘違い SNS上で好かれる人、嫌われる人の決定的な違い

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LinkedInなどのSNSで影響力を発揮するためにやるべきことは、現実社会での立場や実績をアピールすることではありません。まずは他者の投稿に対して積極的にリアクションをし続け、コミュニケーションを増やすことです。「Give」を先行させることにより、結果的に、かつ自然に、自分の影響力も増すことになります。

そしてその結果、初めてリアルでの実績やポジションもうまく生かせることになるのです。SNS内で最初にベースとなる信頼を獲得できれば、自分のこれまでの実績や経験は、さらなる信頼獲得のために生きてきます。そのためには、まずはSNS内での姿勢や行動に注意し、「他者との関係性を一から作っていく」という意識が必要なのです。

LinkedInは実名制であり、Twitterのように荒れたり炎上したりすることはほとんどありません。しかしながら、現実世界の自分のポジションや実績をSNS内に持ち込み、上から目線で他者に対して「批判」や「指導」を繰り返すようなアカウントが、ごく一部ではありますが存在します。

こういう人々には、「マイナスの返報性の法則」が適用されてしまいます。「自分の上司でもなんでもない人がやたらと偉そうに絡んでくる」──そう思われて人が寄り付かなくなるのです。本人からすれば現実世界と同じように振る舞っているだけなのでしょうが、基本的なネットリテラシーが欠如しているということになります。

SNSの中では、たとえ誰であろうと、お互いの立場は基本的にフラットです。そして人と人との関係性を構築するためのカギは、Giveの精神と、積極的かつポジティブなコミュニケーションということになります。そのことを、いつも忘れずに意識しておくことが重要です。

まずは積極的に「いいね」することから始めよう

そうは言っても、知らない人に「いいね」などのリアクションを付けることを遠慮する人がいます。しかし、基本的に「いいね!」はもらう側にとってはマイナスになることはありません。知ってる人からも、知らない人からも、リアクションをもらえるのはうれしいものです。

『LinkedIn(リンクトイン)活用大全』(日本実業出版社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

1次のつながりの人にリアクションをすると、その分だけその人との関係性は深まり、かつ、アルゴリズムにも好循環の影響を与えます。

2次のつながり以降の人にリアクションをすると、(つながってはいなくとも)その人のフィードに自分の投稿が現れる可能性が高まります。また、リアクションをしたことによって、相手に認知や感謝をされ、つながり申請が来ることも少なくありません。

このように、自分からの積極的なリアクション活動を強化することにより、「他者との関係性が深まり、自分の運用も強化される」というポジティブなサイクルが回ります。その感覚は、LinkedIn運用はもちろんのこと、ほかのSNS運用においても、効果を上げるための基本的な姿勢として生かせるはずです。

松本 淳 アースメディア代表取締役CEO

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まつもと じゅん / Jun Matsumoto

1997年同志社大学法学部卒業後にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社、人材紹介事業の立ち上げメンバーとして事業企画を担当。2003年HRテックのジョブダイレクトを創業。2008年、上場準備を進める途上でリクルートによるM&A提案を受け事業を売却。その後は国内およびアジア諸国にて国際NGOなど非営利組織の支援に携わる一方、国内外の多くの起業家、経営者のメンターも務める。現在は、LinkedInなどの各種ソーシャルメディアを基盤とする「ソーシャルリクルーティング」の可能性を追求し、再び人材業界に新しい価値をもたらすべく事業を推進中。

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