600万本販売「全編手描きのゲーム」が今、熱い理由 見て聴くだけでも楽しめる「カップヘッド」

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画像は任天堂公式サイトより

では続いて、実際にどういうゲームなのかを紹介していきましょう。本作は頭がカップになっているカップヘッドもしくはマグマンを操作し、さまざまな敵と戦う2Dアクションシューティングゲームです。なお、本作はカナダを拠点とする「StudioMDHR」によって制作されました。

デビルとの賭けに負けてしまった2人は、自分たちの魂を守るためほかの債務者全員の魂を回収する必要に駆られます。債務者たちは素直に従ってくれるはずもなく、戦わなければならないわけですね。

本作は「王道横スクロールアクションゲーム」と表現されることがあるように、『ロックマン』や『魂斗羅』などのレトロゲームを彷彿とさせるような内容になっています。つまり端的に言うと、かなり難しいアクションゲームなのです。死ぬのも一度や二度ではなく、何度も挑戦してようやく敵に勝てるような調整になっています。

とはいえ、『カップヘッド』はただ難しいだけではありません。現代風に遊びやすくするための“仕掛け”がいくつか用意されており、それが、本作が受け入れられる理由になっているのです。

「頑張ればいけそうな感じ」の難易度

ステージは、「ラン&ガン」と呼ばれるザコ敵を退けゴールを目指すものと、ボス戦のみのものが存在。レトロゲームにありがちな「道中+ボス」というような作りではなく、ステージが細かく分かれています。

ステージが短いと、「長いステージの後半でやられて最初からやり直し」という、やる気をなくすパターンは避けることができます。人間は「難しいけれども頑張ればいけそうな感じ」を乗り越えるのが楽しく感じられるので、ちょうどそのくらいの難易度になるよう調整されているのです。

そして、やられたときはステージ全体から見てどれくらい進めたのか進行度がわかるようになっています。何度もやられても進行度は少しずつ増えていくわけで、成長が実感できて諦めにくくなっているわけですね。ただ難しいのではなく、楽しく苦しめるようになっているわけです。

また、ショップではショット(自分の攻撃)の種類を増やしたり、攻略を楽にしたりするアイテムを入手することができます。協力プレイも可能なので、2人で高難易度に挑戦するのもアリでしょう。

画像は任天堂公式サイトより
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