週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
ライフ #ボキューズ・ドール優勝への道

日本がずっと勝てない「美食の世界大会」のすごみ 世界から24人の精鋭が集まる食の最高峰対決

8分で読める
2/4 PAGES

筆者は2021年、軽井沢「レストラント エダ」戸枝忠孝氏が善戦した本戦を取材する機会を得た。12のキッチンが設置された会場で、シェフたちは2日にわたって、審査員、観客の目の前で、5時間半の持ち時間で、芸術的なる料理を仕上げる。

昨年の本戦の様子。緊張感が伝わってくる(写真:GL events/Bocuse d’Or 2021)

毎回テーマは2つあり、2021年は、コロナ禍をふまえ、トマトと海老がテーマのテイクアウェイボックス。もう1つは、毎年定番のフランスの伝統的プラッター(大皿盛り)の2テーマだ。

まるでサッカーのワールドカップのよう

各キッチンの前にはデジタル時計が配され、時間差で始まるそれぞれの持ち時間が刻々と刻まれていく。キッチンまわりでは、つねにアシスタント審査シェフたちが、監視の目を光らせ、素材を無駄に捨てていないか、キッチンを清潔に保っているかなど、料理人や人間としての基本を採点している。そんな緊張状態の中、出場シェフたちは、ひたすら集中して手を動かしていくのだ。

そうした厳正な審査の中、どれだけ粛々とコンクールが進められていくのだろうと日本人なら思うところだが、まったくその逆、各国の応援のすさまじさには度肝を抜かれる。自国の旗を振り、鳴物をならし、大合唱と、そのエキサイトぶりは、サッカーのワールドカップのようだ。

サッカーワールドカップ並みの熱い応援が繰り広げられる会場(写真:GL events/Bocuse d’Or 2021)

さて、その日の先頭のチームが残り1時間を切る頃、美しくセッティングされたロングテーブルに、審査員であるシェフたちが、列をなして入場し、席につく。会場の声援も一段と大きくなる。

彼らは、公平性を守るために、本線に出場する24カ国から選出された24人で構成されている。プラッター審査12人、テイクアウェイ審査12人に分かれて試食審査。この中には、日本が2013年に3位入賞を果たした、浜田統之氏も参加している。

これが美食のW杯、ボキューズ・ドールだ

  • 2021年の本戦に出場した24カ国のシェフたち 2021年の本戦に出場した24カ国のシェフたち
    (写真:GL events/Bocuse d’Or 2

  • (写真:GL events/Bocuse d’Or 2

  • (写真:GL events/Bocuse d’Or 2
  • 熱狂するフランスチームの応援大 熱狂するフランスチームの応援大
    (写真:GL events/Bocuse d’Or 2
  • メディアも取材に訪れる メディアも取材に訪れる
    (写真:GL events/Bocuse d’Or 2
  • 優勝したフランスチームのプラッター 優勝したフランスチームのプラッター
    (写真:Julien Bouvier/Umami)
  • 日本チームのテイクアウェイ料理 日本チームのテイクアウェイ料理
    (写真:Julien Bouvier/Umami)
  • デンマークチームのラグー デンマークチームのラグー
    (写真:Julien Bouvier/Umami)
  • 審査の様子 審査の様子
    (写真:GL events/Bocuse d’Or 2
  • 審査発表と授賞式で喜ぶ入賞者たち 審査発表と授賞式で喜ぶ入賞者たち
    (写真:GL events/Bocuse d’Or 2
1/
  • 2021年の本戦に出場した24カ国のシェフたち
  • 熱狂するフランスチームの応援大
  • メディアも取材に訪れる
  • 優勝したフランスチームのプラッター
  • 日本チームのテイクアウェイ料理
  • デンマークチームのラグー
  • 審査の様子
  • 審査発表と授賞式で喜ぶ入賞者たち

次ページが続きます:
【どんな人が審査員になるのか】

3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象