YouTube「イマイチな会社/イケてる会社」の大差 マイナスブランディングになりかねない典型失敗

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「これはYouTubeをやっているとは言わない」企業が陥りがちな失敗例とは?(写真:Patrick T. Fallon/Bloomberg)
「こす.くまのYouTubeメタトーク」第4回は、「企業YouTubeの失敗例」について。YouTube作家として活動する「こす.くま」の代表作家である「すのはら」と「たけちまるぽこ」が、YouTube作家独自の視点で「企業のYouTube運用」にフォーカスします(文中敬称略)。

企業はYouTubeを始めるけれど…

私たちはYouTube作家として、YouTuberの動画に関わるだけでなく、企業がもつYouTubeチャンネルの運営支援も行ってきました。問い合わせ元の多くは、すでにYouTubeをやっている企業、これからYouTubeを使って何かを伸ばしていきたいと考えている企業。タレントを抱えている事務所さんもあります。

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すでにYouTubeをされている企業からご相談をいただく場合、まずは現状の運用状況をお伺いするのですが、私たちの観点で言えば「これはYouTubeをやっているとは言えない」状態のものが多くあります。

担当者の方が各部署にいるチャンネルが一般的なのでしょうか。一概には言えませんが、さまざまなジャンルの動画が無造作に上がっています。1つの企業の名を冠したアカウントで多様な訴求をしたいのか、ジャンルや担当部署の異なる動画をとりあえずYouTubeに置いている状態が多いのです。

とくに、その企業が何かで作ったであろう映像、例えばテレビCMの置き場になっているパターンが散見されます。

テレビCMは放送枠を確保して映像を出せば人に見てもらえます。一方で、YouTubeは誰にも見られないところからのスタートです。見てもらうための工夫がいっさいないチャンネルは、見向きもされません。

「せっかく出すなら宣伝になるようなもの」を、とCM動画掲載を頑張ってしまう。これでは、運用方法をYouTubeに寄せても、見てはもらえません。

さらに、Z世代と呼ばれる26歳以下の方々は、企業名よりもフォロワーが何人いるのかを重視しており、それがダイレクトに知名度につながります。YouTubeのチャンネル登録者数や視聴回数が伸びていないと、企業自体へのマイナスブランディングにもなりうるのです。

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