経済学的思考のすすめ 岩田規久男著

経済学的思考のすすめ 岩田規久男著

経済にはさまざまな要因が絡み合っていることはわかっていても、シンプルに早わかりで理解したい欲求にとかく駆られる。しかし、それも「間違い思考」であったら元も子もない。たとえば、たまたまの相関関係にすぎないものを、因果関係として説明しがちなのもその一つだろう。

本書では、経済学はもともと演繹法を用いて思考し、それがさまざまな分野、局面で活用できることを、実例を挙げて解説する。そして、枚挙例示や類推による帰納法での解釈がまかり通ることに警鐘を鳴らす。

たとえば国の借金を家計の借金に例えて説明する議論。その間違いを「仮定、命題、検証」を繰り返しながら、演繹法でかみ砕いて解説する。財政赤字に対する理解を「入り口」で間違えると、経済政策や制度変更において大いなる間違いに結び付くからだ。

本書は、カレントなテーマで「仮説の体系」である経済学における科学的思考を訓練するのに役立つ。

筑摩選書 1575円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 高城幸司の会社の歩き方
  • 日本人が知らない古典の読み方
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
おうちで稼ぐ、投資する!<br>在宅仕事図鑑

コロナ禍の下、世代を問わず広がったのが「在宅で稼ぐ」ニーズ。ちまたにはどんな在宅仕事があり、どれくらい稼げるのか。パソコンを使った「デジタル小商い」と「投資」に分け、誰にでもできるノウハウに落とし込んで紹介します。

東洋経済education×ICT