つまり師団単位の機甲部隊が揚陸してくる、それに備えるというのは現実的とは言えない。言い方は悪いが妄想レベルかもしれない。昨今ではウクライナ情勢を見て「北海道が危ない」と煽る政治家も出てきているが、陸続きのウクライナですらあれだけ苦戦しているロシアが、海上でしかもインフラが乏しい沿海州を起点としてわが国に攻勢を仕掛ける能力も理由も実際には乏しい。
この資料を通じて財務省が述べているのは、以下の通りである。
脆弱性を放置し続ければ相手国に狙われる
つまり借金して安易に軍拡をして、国の負債を増やしても中長期的な防衛力の整備にはならない。むしろ軍拡によって国庫が逼迫、破綻すればそれは国の体力を奪って将来の国防に割くリソースを減らすことになるということだ。
自民党は「NATO(北大西洋条約機構)基準に追いつけ」と主張するが、この資料でも述べられているNATOは、軍事費増大と併せて財政基盤の強化を進めている。対してわが国では「野放図に国債を発行して軍拡しろ」である。このような主張が政権与党として責任あるものか、有権者はよく考える必要があるはずだ。
