上海市のロックダウンがなかなか解除できない訳 厳格な措置にもかかわらず市中感染が収まらない

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中国の上海市では、新型コロナウイルス検査で陽性となった人とその濃厚接触者を全員隔離する厳格な措置にもかかわらず、市中感染が発生し続けており、5週間にわたるロックダウン(都市封鎖)の全面解除が遅れている。

3日の新規感染者数は4982人と前日の5669人を下回り、全体的には減少が続いているが、市中感染がなかなかなくならない状況にある。先週後半には一時、隔離区域外の感染がゼロとなったが、5月に入ってから再び1日当たり50人余りとなっている。

市当局はロックダウン解除の時期について、市中感染がゼロになってからだと説明してきた。それがいつになるかは不透明。新規感染の継続は、厳しい移動制限でもオミクロン変異株の拡散を封じ込められない可能性を示唆している。

上海でコロナ検査を受ける住民(5月3日)Source: Bloomberg

人口約2500万人の上海市では2日時点で約254万人の住民が厳しい移動制限の対象となっている。市当局者が3日の会見で明らかにした。7日まで大規模なPCR検査と迅速抗原検査(RAT)を続けているとしている。

首都北京では学校の対面授業を5日から11日まで取りやめ、オンライン学習に切り替える。4日からは40カ所余りの地下鉄駅を閉鎖する。首都での3日の感染者は51人と前日の62人から減少した。

北京のコロナ検査場(5月3日)Photographer: Noel Celis/AFP/Getty Images

 

原題:Shanghai Lockdown Exit Delayed by Stubborn Community Spread (3)(抜粋)

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著者:Bloomberg News

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