「なかなか風呂に入らない子」に、まずかける一言 親は理由を聞いて、急かすより見通しの共有を

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親としては気をもむところです。わが子を「自分から動く子」にするために必要なのは?(写真:プラナ/PIXTA)
新学期を迎え、一学年成長したわが子の変化に、戸惑う親も多いのではないでしょうか。
「うちの子、もしかして反抗期!?」と悩む前に、親側が準備できる心構えとは?
児童の自主性・自立性を引き出す授業で定評のある小学校教諭・沼田晶弘氏の著書『もう「反抗期」で悩まない! 親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法』より、やるべきことになかなか取り掛からない子への効果的な声かけを解説します。
第1回:反抗期の子を絶望させる親の何とも残念な接し方(4月13日配信)
第2回:反抗期の子を失望させる「早くしなさい!」の不毛(4月21日配信)
第3回:ゲーム中毒の子に苦悩する親に知ってほしい心得(4月27日配信)
第4回:「返事をしない子」が絶望する親の残念な話し方(5月6日配信)

お風呂そのものがキライというわけではない

お子さんがやるべきことになかなか取り掛からない、というのは、「反抗期」の親御さんからよく聞く愚痴の1つです。今やっていることをやめ、別の行動を起こしてもらうように促すのは、いつだって一苦労です。

たとえば、

「早くお風呂に入りなさい!」

「やだ」

というとき、お子さんが面倒に思っているのは十中八九、今やっていることをやめて、お風呂場へ行って、服を脱いで、お湯に浸かるという作業を始めることです。お風呂そのものがキライ、というわけではないでしょう。湯に入ってしまえば、気持ちがいいはず。

「なんで?」と聞いてみてください。おそらく、

「まだテレビが見たい」

「動きたくない」

「めんどくさい」

などといった、お子さんなりの理由が聞けるはず。理由がわかれば、あの手この手、ありとあらゆる手を駆使して、お風呂に入ってもらえるように誘導してみるといいでしょう。

「この番組が終わったら入るのね?」

「きれいにしておかないと、明日、体が臭くなっちゃうと思う」

「何時になったら入るか決めておかない?」

「入らない限り、『入りなさい』って、お母さんに言われるよ〜」

あれこれ言葉をかけてみて、お子さんが「面倒だけど入ろうかな」という気になるようなワードを、探るといいでしょう。

次ページ無理強いするよりも、あきらめるほうが効果的な場合も
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