クレーマーの怒りを「鎮火」させる意外な一言 企業の謝罪文から気持ちが伝わらない理由とは
ある会社に、自社の製品の導入を検討してもらいましたが、不調に終わったとしましょう。担当者が、電話でそのことを伝えてきました。それに対して、どのように答えればいいでしょうか。
「ご判断、承知しました。このたびは、私どもの製品の導入を検討いただきありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」
「ありがとうございます」のフレーズが入るか入らないかで、相手の印象は違うはずです。
さらに、具体的に感謝すべきことを述べるのも、気持ちを伝えるいい方法です。
「プレゼンテーションの機会までいただきまして」
「わざわざ私どもの工場まで足を運んでいただきまして」
「私どもの○○に、関心をよせてくださって」
このように述べてから「ありがとうございます」と言うのです。ここであげた場面は、お互いが対立するケースです。その緊張した雰囲気を「ありがとうございます」という言葉が、魔法のようにがらっと変えるのです。
気まずい空気のなか、緊張が走る瞬間に穏やかな表情で、「ありがとうございます」と、ぜひ言ってみてください。
「ありがとう」のワンクッション
意外な挨拶によって新鮮な印象を与える例が、他にもあります。
プロ野球のある優勝チームの監督が、優勝が決定した直後のインタビューで、スタンドのファンにむかって、「ファンの皆さん、おめでとうございます」と言ったことがあります。
「おめでとう」と言われるのは、監督や選手たちのほうだと思いがちです。でも、その監督は、ずっと応援してきたチームの優勝を見ることができたファンも同じ気持ちであり、喜びをともに分かちあおうと、そう言ったのだと思います。
普段とは異なる場面で、よく耳にする挨拶を使うと、意外な効果を生むことを覚えておいてください。
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