新宿騒然!日本最大のチョコ祭りはこう動け 今年の「サロン・デュ・ショコラ」の見所は?
味の特徴は、同イベントの担当者である三越伊勢丹の正道匡氏曰く、「カカオ分が強く、ミルクチョコレートが好きな日本人にとっては相反する味わい」。
え? 好みが分かれるってことですか?
「そうですね。ちょっと雑味が感じられたり。でも、甘すぎないのでワインに合うんですよ。さまざまな個性を楽しめるので知的好奇心がくすぐられ、ウンチクを語りたい人にたいへん好まれます。そこもワインと同じですね」(正道氏)。
同イベントには若者から年配者まで、年々、男性の来場客が増えているというが、「チョコがワインやウイスキー、ビールなどと合うことが男性にも認知されてきた」(正道氏)影響も大きいようだ。このBean to barのチョコは、いわゆる「スイーツ男子」だけでなく、そんなお酒が好きな男性や甘いものが苦手な男性まで楽しむことができそうだ。
まずは「2大巨頭」を押さえよう
話を戻し、いよいよお勧めチョコを紹介しよう。まずは「2大Bean to bar」と呼ばれる老舗の2ブランドをピックアップする。
ひとつは、「ベルナシオン」。フランスにおける「Bean to barの重鎮」と言われており、現在は、3代目フィリップ・ベルナシオン氏がこの老舗を守っている。特に絶大な人気を誇るのが、「タブレット・マンディアン」シリーズ(2916円~、巻頭の写真左)で、同イベントでもこの商品に毎年大行列ができるという。果実やナッツがざくざくとトッピングされており、見た目も華やか。カカオ55%チョコ、ホワイトチョコ、ミルクチョコの3種をそろえて販売する。
そしてもうひとつは、4代目のステファン・ボナ氏が営む「ボナ」。こちらもフランスの老舗で、昨年130周年を迎えた。
1904年に世界で初めて、ひとつの産地のカカオ豆で作る「シングルオリジンビーンズチョコレート」の製造に成功したといわれている。マヤ文明の時代から続くという希少産地で採れたカカオを使ったタブレット「カカオ レアル デル ソコヌスコ」(2160円)など、産地にこだわった味が堪能できる。
老舗とは対極にある変わり種もチェックしたい。IT出身者がこのブームの火付け役と前述したが、ベルギーで5店舗を構えるブノワ・ニアン(ブランドも同名)氏は、元製鉄メーカーのエンジニア。経歴を生かして自ら機械をそろえ、10年以上前からカカオ豆の品質にこだわりBean to barの信念でチョコ作りに取り組んできたという。
「クーベルチュールキューバ」(2160円)は、カカオ含有量74%で、タバコやコーヒーの香りが特徴的だというから興味深い。
同イベントではBean to barの商品を、昨年の5ブランドから約20ブランドへと取り扱いを大幅に拡大しているので、このほかにも個性豊かな味わいをいろいろと食べ比べることができるだろう。
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