コロナ禍でブーム再燃、「2輪業界」5つのトレンド 今の流行は?東京モーターサイクルショー総括

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ヤマハXSR700の外観(筆者撮影)
ヤマハXSR700の外観(筆者撮影)

また、XSR700の2022年モデルに新採用された「ラジカルホワイト(白×青)」と、「ブラックメタリックX(黒×金)」は、1980年代に爆発的な人気を誇った「RZ250/350」を彷彿とさせるカラーだ。RZ250/350は、水冷2ストローク2気筒エンジンを搭載し、レーシングマシン譲りの高い動力性能と軽量な車体により、俊敏な走りが魅力だったカウルレスのバイクだ。250cc版のRZ250が1980年に登場、350cc版のRZ350は1881年に発売され、いずれもパワーに勝る大排気量マシンをワインディングなどで追いまわすほどの速さが人気となった。

ヤマハXSR700のタンク部分(筆者撮影)
ヤマハXSR700のタンク部分(筆者撮影)

その大ヒットは、1980年代半ばから1990年代初頭に一大ブームを巻き起こした、2ストロークエンジンにフルカウルを装備した「レーサーレプリカ」というジャンルが生まれるきっかけとなったことでも知られている。XSR700の新色は、そんなRZをオマージュしたカラーを採用することで、当時を知る世代へ大きなアピールをした仕様であるといえる。

トレンド2:ツアラー・アドベンチャー

展示されていたニンジャH2 SX SE(筆者撮影)
展示されていたニンジャH2 SX SE(筆者撮影)

2輪業界におけるメインユーザーであるベテランやリターンライダーの中には、近年、大排気量のツアラーモデルを選ぶ層も多い。高速道路などでの余裕の走りや、走行風を防ぐ大型フロントスクリーンなどを備えることで、長距離ツーリングでの快適性などを重視したモデルだ。また、ツーリング向けであることは同様だが、オンロードだけでなく、オフロードでの走破性も両立し、アウトドアも含めたバイク旅が楽しめるアドベンチャーモデルも最近は大きな支持を受けている。いずれも、もともとは大陸横断などロングライドを楽しむユーザーが多い欧米などで人気が高かったモデルだが、最近は、国内でもツーリングを楽しむ層が増えたこともあり、各メーカーがラインナップの充実を図っている。

リヤビュー
ニンジャH2 SX SEのリヤビュー(筆者撮影)

そんな旅向けバイクの新型モデルとして、カワサキが発表したのが「ニンジャH2 SX」シリーズだ。ラインナップには、スタンダード仕様のニンジャH2 SXと、上級グレードの「ニンジャH2 SX SE」がある。

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