EXEは登場から30年が経過していた3100形を置き換える目的で開発された。10両編成を6両と4両に分けて、連結したり切り離したりしてフレキシブルに運用できるように、分割したときの片側の先頭車両は自動ほろ装置が付いた貫通タイプになっている。10両編成の座席定員は588人と、従来に比べ3割ほど増えた。
小田原―箱根湯本間の箱根登山鉄道線は、新宿―小田原間より乗り入れられる編成の長さが短い。このため、新宿―小田原間を10両編成で走り、小田原で4両を切り離して6両で箱根湯本に乗り入れられるようにした。また、新宿を出発した10両編成を途中の相模大野で分割して6両を箱根湯本へ、4両を片瀬江ノ島へと方面別の運用も可能にした。1999年、帰宅時間帯の特急「ホームウェイ」が運行を開始するとその主役を任されることになった。
ゆったりとした印象の車内
当初から通勤での利用を想定したEXEの座席は重厚感あるゆったりとした印象のバケットシート。シートピッチは1000mmとした。
天井の間接照明のほか、荷物棚の下にも照明が直線的に並んでいて、ワクワク感があふれるレジャー需要よりは、帰宅時間帯の夜の利用が似合うクールな雰囲気が漂う。ロマンスカー伝統の展望席は備えていないが、非貫通タイプの先頭車両の場合、運転席越しに「前面展望」を十分楽しむことができる。
技術面では、1両全部の座席をスイッチ1つで回転させる装置を備え、終着駅での折り返し作業を省力化した。同社特急車両で初めてのVVVFインバータ制御装置や、航空機のような真空式トイレなど最新の技術も取り入れている。2012年には私鉄有料特急で初となる公衆無線LANサービスを導入した。
小田急ロマンスカー30000形「EXE」
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貫通タイプの先頭車。10両編成にする場合
この面を連結する。右はMSE(記者撮影)
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車体色は「ハーモニック・パールブロンズ」。
光の加減で色調が変わる(記者撮影)
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客室内はソファのような重厚感ある座席が並ぶ
(記者撮影)
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内装は高級ホテルをイメージしたという
(記者撮影)
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向かい合わせにするとソファのような印象が増す
(記者撮影)
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テーブルはひじ掛けに収納されていて向かい合わせ
でも使用できる(記者撮影)
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側面の窓からの眺め
(記者撮影)
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床面は高級感があるカーペット
(記者撮影)
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連結部分のそばまで座席が配置してある
(記者撮影)
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カーテンを閉めた状態。移動中に休むには
ちょうどいい(記者撮影)
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荷物棚と座席番号
(記者撮影)
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荷物棚の下部にも照明がある
(記者撮影)
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荷物棚下の照明はEXEαには付いていない
(記者撮影)
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クラシックだが高級感がある洗面台
(記者撮影)
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いまや貴重な和式トイレ
(記者撮影)
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車いす対応座席のある8号車の扉。両開きになっている
(記者撮影)
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8号車の車いす対応座席
(記者撮影)
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車いす対応座席は左右にある
(記者撮影)
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8号車の車いす対応座席
(記者撮影)
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座りやすいようにひじ掛けが上げられる
(記者撮影)
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テーブルは少し小さい
(記者撮影)
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車いす対応席横の非常通報器
(記者撮影)
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9号車のカウンターブース
(記者撮影)
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9号車のカウンターブース
(記者撮影)
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隣に飲料の自動販売機がある
(記者撮影)
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公衆電話があったスペース
(記者撮影)
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客室への片開き扉にはEXEのロゴがある
(記者撮影)
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展望席のない先頭車両
(記者撮影)
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展望席のない先頭車両
(記者撮影)
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展望席のない先頭車両
(記者撮影)
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運転席越しに前面展望は十分楽しめる
(記者撮影)
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運転席越しの前面展望
(記者撮影)
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運転席越しの前面展望
(記者撮影)
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広々とした運転室
(記者撮影)
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運転席も座り心地がよさそうだ
(記者撮影)
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右手で操作するワンハンドルマスコン
(記者撮影)
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右側から見た運転席
(記者撮影)
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運転席の後ろにも広いスペース
(記者撮影)
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機器類も余裕をもって配置されている
(記者撮影)
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運転席の右側も広々としている
(記者撮影)
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車内放送のチャイムは4種類ある
(記者撮影)
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車掌が扱うスイッチ類
(記者撮影)
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車内案内表示
(記者撮影)
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乗務員室後ろのカーテンを閉めた状態
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夜間などは前面展望が楽しめないのが難点だ
(記者撮影)
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貫通扉がある側の先頭
(記者撮影)
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貫通扉で6両と4両の間を移動できる
(記者撮影)
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貫通扉で6両と4両の間を移動できる
(記者撮影)
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収納されている状態のほろ
(記者撮影)
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貫通路の床面
(記者撮影)
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立ち止まらないよう呼びかける注意書き
(記者撮影)
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貫通側の運転席。通路があるためコンパクトな配置
(記者撮影)
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貫通側の運転席の側面
(記者撮影)
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連結・切り離しをする装置
(記者撮影)
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ほろを調整する装置
(記者撮影)
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かつてはFM文字多重放送を車内で流していた
(記者撮影)
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貫通側の乗務員室
(記者撮影)
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乗務員室から見た客室
(記者撮影)
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非貫通タイプの前面
(記者撮影)
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非貫通タイプの前面
(記者撮影)
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先頭部の台車
(記者撮影)
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EXEは連接車でなくボギー車
(記者撮影)
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4両編成で新宿方から3つは付随台車
(記者撮影)
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同社の特急車両で初めてVVVFインバータ制御を
採用した(記者撮影)
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外観デザインはいたってシンプル
(記者撮影)
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側面にラインが入っていないデザイン
(記者撮影)
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貫通側の連結器
(記者撮影)
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貫通側の連結器
(記者撮影)
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貫通扉があるためEXEのロゴとLED表示器が
左側に寄っている(記者撮影)
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車いす対応座席がある8号車のドアはほかより広い
(記者撮影)
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スイッチで1両全部の座席の向きを変えられる
(記者撮影)
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座席の向きの転換中
(記者撮影)
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座席の向きの転換中
(記者撮影)
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座席の向きの転換中
(記者撮影)
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座席の向きの転換中
(記者撮影)
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座席の向きの転換中。半分ずつ回転する
(記者撮影)
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座席の向きの転換中
(記者撮影)
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座席の向きの転換中
(記者撮影)
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座席の向きの転換中
(記者撮影)
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あっという間に座席の向きの転換が終了
(記者撮影)
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EXEをリニューアルしたEXEα
(記者撮影)
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EXEαの貫通側
(記者撮影)
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EXEαのデビュー当日に新宿駅へ入線した
EXE=2017年3月1日(記者撮影)
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デビュー当日のEXEα=2017年3月1日
(記者撮影)
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EXEαの出発式=2017年3月1日
(記者撮影)
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EXEαの出発式=2017年3月1日
(記者撮影)
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