達人が教える!狙い目の株に共通する魔法の「7」 値下がりリスクの少ない割安銘柄が狙いどころ

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ソフト99コーポレーション
サステナビリティーやSDGsの流れが追い風に

ソフト99コーポレーション(4464)は、「ソフト99」をはじめとするカーワックスや補修用品などカー用品の大手です。オンリーワン株の要素をもち、売上高営業利益率(10%以上)も安定しています。

バリュー株の側面としては、PBRと自己資本比率は条件を満たしていて、現金等価物が186億円あるキャッシュリッチな会社です。

カタリストとしては、昨今のサステナビリティー重視やSDGsの流れが追い風になる可能性があります。

大量生産・大量消費の時代から、いいものを長く使う時代になると、車関係ではカーワックスや補修用品の需要が増えるでしょう。その流れで関連銘柄を探していくと、カー用品大手の同社が注目される可能性が十分にあり、PBRの低さなどからバリュー性があると評価されれば、買い注文が増えて株価も上がっていくことが期待できます。

サステナビリティーにつながる企業に注目

そのほか、サステナビリティー関連で注目されるのは(バリュー株のくくりからは外れますが)、高級ブランド品や貴金属などの買い取りを行っているコメ兵(ひょう)ホールディングス(2780)

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この会社は、訪日客が増えたときにインバウンド需要で株価が上がりました。いま、コロナ禍でインバウンド需要がないなかでも業績がよく、株価も2021年はじめの700円台から1年未満で3倍まで上がっています。

その背景にあるのが、サステナビリティー。ファッション業界は、基本的には次々と新しいものをつくる大量生産・大量消費の業界ですが、「いいものを長く使おう」という世の中の流れに変わっていくなかで、質がよい高級品を買い取り、再販するコメ兵ホールディングスの業績が伸びているのです。ていくことが期待できます。

渡部 清二 複眼経済塾 塾長
わたなべ・せいじ / Seiji Watanabe

「会社四季報オンライン」でコラム「四季報読破邁進中」を連載。1967年生まれ。1990年筑波大学第三学群基礎工学類変換工学卒業後、野村證券入社。個人投資家向け資産コンサルティングに10年、機関投資家向け日本株セールスに12年携わる。野村證券在籍時より、『会社四季報』を1ページ目から最後のページまで読む「四季報読破」を開始。2014年の独立後も25年以上継続中で、2022年10月1日には四季報100冊読破。2014年四季リサーチ株式会社設立、2016年複眼経済塾設立。公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定AFP、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト

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