達人が教える!狙い目の株に共通する魔法の「7」 値下がりリスクの少ない割安銘柄が狙いどころ
自己資本比率は、自己資本と負債を合計した総資産のうち、自己資本がどれくらいを占めているかを示す数値です。一般的には、自己資本が多いほど経営状態は健全とされます。経済や市場の状態が悪くなったり、そのせいで業績が悪化したりしても、借入金の返済が滞るリスクが小さいからです。
株価が割安な「バリュー株」の銘柄紹介
「スリープテック」への取組みに注目
丸八ホールディングス(3504)は布団の会社。個人向けもありますが、ホテルや旅館など業務用に強いという特徴があります。
PBRは低く、自己資本比率を見ると健全経営といえます。また、キャッシュリッチです。四季報で財務を確認すると、現金や現金等価物は249億円。借金である有利子負債が90億円なので、差引き159億円の現金が残る計算になります。会社そのものの価値はいくらかというと、時価総額125億円。つまり、理屈上、159億円の現金をもつ会社を、125億円で買い上げることができるというわけです。
国内のバリュー株のなかには、株価が低迷し、時価総額が低いものも多く、丸八ホールディングスのような株は結構あります。
問題はカタリスト。安いというだけでは株価は上がりません。機関投資家がこの株価は安すぎると評価したり、アクティビスト(もの言う株主)が「この会社は割安だから買おう」と動き出したりすると、株価が是正されて上がっていく可能性があります。
バリュー株は、事業の中身よりも資産や期待値に注目しますが、丸八ホールディングスの場合、事業面で「スリープテック」というキーワードで新しい取組みを始めている点に期待したいところです。スリープテックとは、ITやAIなどの技術を使って睡眠を改善するための製品やサービスのこと。「テック」とつくものは、フードテックやフェムテックなどいくつかありますが、スリープテックができる銘柄は少数。DX全盛のいまはテック系が注目されやすいため、その点で買われる可能性もあります。