四季報のプロが伝授「株価が10倍になる株」発掘法 「テンバガー候補」を見つける3つの条件
※本記事は投資による利益を保証するものではありません。
小さな会社ほど、成長の余地が大きい
「中小型成長株」は、文字どおり中小規模の企業の株のことです。
このタイプは、事業、市場、業績などが大幅に伸びる可能性を秘めているところが魅力。企業が成長したときに株価が値上がりするため、大きなリターン(キャピタルゲイン)が期待できます。
中小企業には大企業のような安定性はありません。しかし投資家目線では、「まだ小さい」という点が重要です。なぜなら、小さいほど成長の余地が大きく、会社も株価も大きく伸びる可能性があるから。株価が10倍になる「テンバガー(10 bagger)」株がたくさん生まれるのもこのタイプです。
中小型成長株について語るうえでは、アメリカを代表する投資家の1人、「元祖テンバガー・ハンター」と称されるピーター・リンチさんの話をしなければなりません。
「テンバガー」という言葉は1990年初版の『ピーター・リンチの株で勝つ』(ダイヤモンド社)という本の中で紹介されて、日本でも知られるようになりました。ちなみに、バガー(bagger、バーガーではありません)は、バッグ(bag)の派生語で、アメリカでは野球の各塁のベースをバッグとも呼び、満塁ホームランを4バガーと呼ぶことから、株価10倍になる株をテンバガーと呼ぶようになりました。