日経平均「年内3万円超」の可能性は十分にある 日本株をめぐる「3つの霧」は5月以降に晴れる

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こうしたなか、「ロシアにおける第2次世界大戦の対独戦勝記念日(ナチスに勝利した記念日)の5月9日にあわせてプーチン大統領が「勝利」したとアピールする必要に迫られ、東部の掌握を戦果にしようとしている」とのCNN報道などもある。

確かに、今後5月9日までに、ロシアの一方的な「勝利」宣言により事実上の停戦となり、A「危機緩和」に向かう可能性もあるとみている(机上の空論だとご指摘を受けるかもしれないが)仮にこのような流れになると、株式マーケットは霧が晴れ、ポジティブに反応する(=株価は急上昇)だろう。

「FOMCの霧」は、5月3~4日の会合後に晴れる?

次はFOMCの霧だ。4月5日のFRB(連邦準備制度理事会)のラエル・ブレイナード理事の発言で、同国の10年国債利回りが上昇して株式マーケットは大きく動揺した。

これは同氏の発言が「念入りに利上げを進める」「5月にも早いペースでQT(バランスシート圧縮)を始める」「インフレが数値で正当化されれば、より強い行動をとる用意がある」など、利上げとQT(国債など債券保有高の圧縮による量的引き締め)を積極的に進めるタカ派的だったためだ。

もともと、多くのマーケット参加者は、同氏のことを「雇用や景気を重視し、金融引き締めに消極的な考えをもったハト派」と思っていた。だが、「インフレ抑制を重視して積極的に金融引き締めをするタカ派」だと認識したのだ。

その翌日の4月6日には3月FOMC議事要旨が公表された。「QT」は前回(2017年開始)の倍以上のペースで進めることも示され、ブレイナード理事だけでなく、FRB全体がタカ派だと確認された。5月のFOMC会合からQTを開始(月950億ドル上限、3年間)することが明確になった。

FRBは、昨年2021年11月に開始したテーパリング(量的緩和縮小)を今年2022年3月に終え、すでに同月から利上げを始めている。今年初の市場予想は「年内利上げ0.25%を3~4回、利上げ幅0.75~1.00%」だった。だが現在の同予想は「年内利上げ0.50%を2回と0.25%を4回の合計6回」の利上げを見込んでいる。

これらが決め手となって、10年国債利回りは急上昇、株式マーケットは急落に拍車がかかり、4月12日の日経平均株価は2万6334円まで下落したのだ。

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