日本銀行の野口旭審議委員は7日、日銀短観3月調査の販売価格判断DIが高い水準となったことに対して、「企業の価格転嫁が今まで難しかった。それがようやく可能になってきたのは基本的には喜ばしい、歓迎すべきだと考えている。それがようやく芽が出てきた。ただ今の状況では十分とは考えていない。少しずつそういう状況になりつつある」(時事通信の詳報より)と説明した。
日銀短観が公表された際にも、「日銀・調査統計局の中村慎也経済統計課長は、企業の価格転嫁に対する自信が『より高まっているのではないか』と指摘した」と報じられた(ロイター)。
(注)販売価格判断DI:企業に主要製商品・主要サービスの提供価格についての判断を尋ね、「上昇」と回答した比率から「下落」と回答した比率を差し引いたもの
企業は価格転嫁に強気になったのか
確かに、グラフ①に見るように過去のコストプッシュ型インフレの局面と比較して販売価格判断DIの水準は高い。今回は、これが本当に「企業の価格転嫁が進んできた」ことを示すのか?という点について考察する。
(本記事はグラフと併せてご覧ください。外部配信先ではすべて閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でご確認ください)
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