品薄で争奪戦、「中古ランドクルーザー」の狙い目 「古いほうが安い」が決して当てはまらない
安定した海外需要から、価値を維持しやすい車種であることは今に始まったことではないが、そこへアウトドアブームという日本国内での需要の高まりも相まって、最近は特にランクルシリーズ全体が高値で取引されているという。
そういった状況から「『古いほうが安い』が決して当てはまらない」のがランクルなのだ。
最近台数が減っている60系や80系は、飛びつき厳禁!?
「アウトドア向けにお洒落なランクルを買おうと思った人が、まず頭に思い浮かべるのが60系や80系でしょう。これらのクラシカルな雰囲気、飾らない“道具感”が魅力になっているようです」。
とはいえ60系は生産終了からもう30年以上が経つ。さらに、首都圏を中心とする一部地域では当時のディーゼル車を今乗るには現在の排気ガス規制に適合させる必要があるが、それに対応するには追加で費用がかかる。(※ガソリンの1ナンバー車も適合措置が必要。)
「ですから排気ガス規制に抵触しないガソリン車の3ナンバーモデルが人気だったため、市場に出ているガソリン車の中古車台数はとても少ないんです」。
台数が少ないのに人気となると、当然中古車価格も高くなる。
「60に関しては“相場”という感覚はなく、いづれにしても『決して安くはない』としか言えません。良いタマがあれば必ず仕入れるように努力はしていますが……売りたくてもなかなか手に入らない状況です」。
一方の80系もまた「つい最近までは手頃な価格で流通していたのですが……」と渋い顔。
60系ほど旧車ではないから扱いやすく、それでいて60系のような佇まいがあって人気が高い80系。だからこそ今現在は大人気だが、その結果ついに市場がタマ切れ状態に、というわけだ。
「もちろん台数は少ないながらも現在も流通しています。ただし、悪路もガンガン進めるランクルですから、前オーナーの使い方次第でコンディションの差も激しい。これから購入するならより一層、ちゃんと80系に詳しいショップで購入したほうがいいでしょう。
世界的に見ても、最もタフで信頼性の高い車とは言え、80系でも20年、60系に至っては30年も前の車である事は事実です。
決して神経質になることはありませんが、メンテナンスもそれなりに必要となることは理解しなければなりません。燃費も、最新モデルのエコカーと比較すればお世辞にも良いとは言えませんから」。