「思考が深い人」「浅い人」そもそもどこが違うのか 東大生も感動した「伝説の"論理思考"講座」後編
違いは、単に「文章が長い」だけではありません。2つ目の打ち手には、「平日昼」だけでなく、「固定費」「年配者」「長期間運動をしていない」「運動需要の喚起」「運動教室」「会員向け・非会員向け」「足腰への負担」などの「多様な切り口が含まれている(多様な切り口が関連付けされている)」点がポイントです。
このように、しっかり深掘りされた課題・打ち手は、「多様な切り口が含まれている」という特徴を持っていることが多いです。
それでは、「うまく深掘りを進める」ためには、どんな工夫をするとよいのでしょうか。
ここで、直前で解説した、しっかり深掘りされた課題・打ち手は「多様な切り口が含まれている」という特徴を、少し異なった視点から解釈してみましょう。
実は、現実的な視点から見ると、「試しに複数の切り口を紐づけてみたうえで、何か関連性を導けないかを考えてみる」ことを意識すると、深掘りを進めやすくなる場合が多いです。以下、その詳細を見ていきましょう。
工夫1:複数の「切り口を紐づけ」ながら深掘りを進める
引き続き、先ほどの「フィットネス」のケース問題を利用しながら、解説を進めていきます。
先ほど示した「打ち手の例(2つ目)」を思い出してください。
この打ち手の場合、深掘り初期に導かれる課題は、「すいている平日昼に、年配者の客数を増やす」という課題になると思われます。
さて、この課題を、どのように導けばよいのでしょうか。このとき、ついつい「思考力が高い」「発想力が高い」「頭の回転が速い」といった理由ですませがちですが、「途中の検討プロセス」を詳細に確認してみましょう。
さて、試しに「時間帯」と「客層」の切り口の関連性を検討してみます。
まず、2つの切り口の内容(分け方)を確認しておきます。今回は、以下のような項目に分けてみましょう。
【客層】「~高校生」「大学生」「社会人」「主婦・主夫」「年配者」
上記の分け方を念頭に置きながら、2つの切り口の関連性を検討してみましょう。以下、検討の流れの例を記載します。
【Step2】「社会人」の立場からすると、平日は仕事があるので、平日は「夕方以降」しか来店できない。仕事帰りに来店する人が多いと思われるので、「平日の夕方」の来店者が多いと思われる。
【Step3】上記の「社会人が主要客層である」「平日における、社会人の主な来店時間が夕方である」ことを考慮すると、「平日の夕方」はとても混雑していると思われる。
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